第一三共ヘルスケアは10月27日、販売している水虫治療薬「ピロエースZ」シリーズの4製品を自主回収することを明らかにした。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が同シリーズに使用している原薬の製造業者に対し、GMP(製造管理および品質管理の基準)適合性調査を行ったところ、同業者にGMP管理上の不備があったことを受けての回収になるという。

第一三共ヘルスケアは、当該不備事項の指摘が直接的に同シリーズに配合している抗真菌成分「ラノコナゾール」の原薬製造に対して行われたものではないと説明。だが、万一の事態に備えてか、「万全を期して本製品を自主回収することといたしました」としている。

対象となる製品は、「ピロエースZ液」「ピロエースZクリーム」「ピロエースZ軟膏」「ピロエースZジェットスプレー」。これらの製品に対しては、原薬製造業者と製剤製造業者で品質評価・試験を行っており、製品規格に適合していることは確認済みとのこと。そのため、同社は「健康への影響はないと判断しております」としている。

ただ、今回の自主回収に伴い、「原薬のGMP管理上の見直し」などのため、これらの製品を当面の間は販売休止するとの意向を示している。

なお、回収方法や今回の経緯などに関しては同社のホームページで明らかにしている。