ルネサス エレクトロニクスは10月26日、BCM(Body Control Module)、車載エアコン、パワーシートなどの車載制御システム分野向けに、低消費電力16ビットマイコン「RL78/F15シリーズ」を開発したと発表した。

同シリーズは、同社の16ビットマイコン「RL78ファミリ」の車載向けシリーズ「RL78/F13」および「RL78/F14」と完全互換となる高機能シリーズ。新たに144ピンパッケージもラインアップしたほか、48ピン以上のパッケージには最大512KBのフラッシュメモリ搭載品も用意。シリーズとして36品種を用意しており、従来2シリーズと併せて20ピンから144ピンまで127品種がラインアップされることとなる。

また、CANを2チャネル搭載しているため、制御用と診断用の通信としてそれぞれ独立にCAN通信が可能なほか、ハードウェアLINを最大3チャネル搭載に加え、IE BUSしているため、BCMのような通信の集中制御用途や、カーオーディオ用途にも応用が可能となっている。さらに、ピン互換のほか、ソフトウェアの互換性も有しており、将来の機能拡張を見据えたマイコン選択も可能となっている。

なお36品種は即日、順次サンプル出荷が開始されており、量産は2016年7月より開始する予定。サンプル価格は48ピンパッケージ/内蔵フラッシュメモリ512KB品で700円(税別)となっており、2017年7月にはシリーズ合計で月産100万個を計画しているという。

ルネサスが新たに提供を開始した車載制御システム向け低消費電力16ビットマイコン「RL78/F15」のパッケージの外観イメージ