米Microsoftが10月22日(現地時間)に発表した2016年度第1四半期 (7月-9月)決算は、売上高・1株利益ともにアナリストの予想を上回った。PC需要の回復は遅く、さらにドル高の影響も受けたが、クラウド事業が好調だった。

GAAPベースでは、売上高203億7900万ドルで前年同期比12%減、純利益は46億2000万ドルで2%増。非GAAPでは売上高216億ドル6000万ドルで7%減、純利益は53億8000万ドルで1%減だった。

2016年度からは、決算報告における事業区分が「モア・パーソナルコンピューティング」「プロダクティビティ&ビジネスプロセス」「インテリジェントクラウド」に改められている。

モア・パーソナルコンピューティングは売上高93億8000万ドルで前年同期比17%減だった。Windowsは、Windows OEM Proが7%減、Windows OEM non-Proが4%減。コンシューマPC市場において、プレミアムデバイスの需要が高まっているという。Microsoft製のデバイスは為替変動の影響を除いたConstant Currencyレート(以下CCレート)で45%減、携帯電話の54%減が響いた。Surfaceも減少しているが、これは2014年6月にSurface Pro 3をリリースした影響である。ゲームはCCレートで6%増。トラフィック獲得コストを除いた検索の売上高はCCレートで29%増。9月には検索売り上げの20%近くがWindows 10デバイスからもたらされた。

プロダクティビティ&ビジネスプロセスは売上高が63億1000万ドルで前年同期比3%減。Office 365とDynamics CRMが堅調な伸びを維持したが、ドル高に相殺された形だ。コンシューマ向けのOffice 365契約者が約300万人増加し、合計で1820万人に達した。またiOS版およびAndroid版のOfficeアプリの累計ダウンロード数が2億件を突破した。

インテリジェントクラウドは売上高58億9000万ドルで前年同期比8%増。CCレートでAzureの売上が135%増、サーバ製品が9%増だった。