エデュケーショナル・デザインは10月21日、学術系クラウドファンディングサイト「academist」においてカラスと対話するドローンを製作するプロジェクトを開始したと発表した。

同プロジェクトは総合研究大学院大学学融合推進センターの塚原直樹 助教とシンガポール国立大学IDMIの末田航 リサーチフェローによるもので、12月19日の19時までに50万円を集めることを目標とする。

塚原助教らはこれまで、録音したカラスの鳴き声を使ってカラスを逃避させる装置を開発している。しかし、状況によっては全く反応が見られないことがあるなど、カラスに仕掛けを見破られる場合もある。これに対し、意のままに飛び鳴き声を発するような「ロボ化したカラス」を作ることができれば、カラスを騙し、対話することが可能になるのではと考えたことが同プロジェクトがスタートしたきっかけだという。

今回の研究では、実際のカラスが鳴く時の動きができるような仕組みを施したカラスの剥製にスピーカーを搭載し、地上からカラスの行動を誘導できるか検討する「カラス剥製のロボ化」と、カラスに似せたグライダー型のドローンにスピーカーを搭載し空中からカラスの行動の誘導を試みる「ドローンのカラス化」を目指す。2016年2月には剥製ロボおよびカラス化ドローンを使った行動誘導実験を行い、同年10月までに論文執筆に入る計画だ。

3000円、5000円、1万円、3万円の出資コース(いずれも税抜き)が設定されており、3万円のコースではカラス肉の燻製を食べる調査への特別参加枠(5名分)などが見返りとして提供される。

カラスの剥製(左)とドローンをもとに「カラス剥製のロボ化」と「ドローンのカラス化」を進める。