『ライチ☆光クラブ』ライチの声は杉田智和! 終盤で声質変化「命吹き込む」

 

漫画家・古屋兎丸氏原作の映画『ライチ☆光クラブ』(2016年2月13日公開)に登場する機械のキャラクター"ライチ"の声を、TVアニメ『涼宮ハルヒ』シリーズのキョン役や『銀魂』シリーズの坂田銀時役で知られる人気声優・杉田智和が務めることが19日、明らかになった。

映画『ライチ☆光クラブ』場面写真(左:中条あやみ演じる"カノン" 右:杉田智和が声をあてた"ライチ")

本作は、少年たちの思春期における自我の芽生えをテーマとして漫画誌『マンガ・エロティクス・エフ』(太田出版)で連載されていた同名漫画、およびその前日譚となる『ぼくらの☆ひかりクラブ』が原作。物語の舞台は、煙と油にまみれた蛍光町と廃工場の秘密基地"光クラブ"。大人のいない世界を理想とするカリスマ・ゼラ(古川雄輝)や謎めいた美少年のジャイボ(間宮祥太朗)、ゼラの思想に反発を覚えるタミヤ(野村周平)など、14歳を前にした少年たちの裏切りと愛憎が展開される。その一方で、美少女"カノン"(中条あやみ)とライチの淡いラブストーリーを並行して描く。

ライチは、9人の少年たちによって大人にあらがうために作り上げられた思考能力を持つ機械。巨大で恐ろしい見た目と裏腹に、カノンの教えで人間らしくありたいという意志と、プログラミングされた宿命のはざまでもがく葛藤を、『ハチミツとクローバー』シリーズの真山巧役や『Kanon』(2006年)の相沢祐一役など多くのTVアニメの仕事で評価を得てきた杉田が表現する。終盤になるにつれ、物語と同様にその声質も変化していくという。「作品に関われて嬉しいです」と喜ぶ杉田にとっても、「役に命を吹き込む事が本当に人へと近づいていく感覚がしました」という特別な作品になった。

そのデザインおよび造形を担当したのは、「恐らく歴史に残るであろう作品に参加できて光栄です! それもライチを作れるなんて!」と感動をあらわにする特殊デザイナーの百武朋氏。映画『進撃の巨人』シリーズで特殊メイクを、『寄生獣』シリーズでキャラクターデザインをそれぞれ手がけてきた。ライチについては、何種類もの案があげられ、内藤瑛亮監督らスタッフの意向も組み込まれた上でデザインが決定した。これまでの舞台では、俳優がライチを演じてきたが、今回はオリジナルで制作された造形物。これは、カットごとに撮影する映画にしかできない試みということで採用された。

完成した作品を見た中条は、「演じている時には、ライチは語りかけてくれませんでしたが、私が演じたカノンとライチが会話をしていて、うれしかったです」と感激。「杉田さんが声をふきこまれたライチとカノンの物語は、優しくて切なかったです」とも言葉を添える。原作の古屋氏は「杉田さんは機械であるライチの微妙な心の変化を見事に演じておられます」と感嘆しながら、「この変化が物語の鍵になる」とも明かしている。

内藤監督も、「少年たちの声が悲痛さを増していくのに対し、ライチの冷たい声は人間的な温かみを帯びていきます」と"声"の重要性を示しながら、「『もう少し人間的に』『もう少し機械的に』と微妙なニュアンスをお願いしましたが、杉田さんは完璧に応えてくれました」「杉田さんが、物語の寓話(ぐうわ)性を豊かにしてくれた」と杉田を絶賛。「穏やかな物腰の方でしたが、アニメ畑と実写畑の人間が交流して作品をつくっていく価値を強く語っていたのが印象的でした」と現場での姿勢を振り返った。また、「声優さんとの仕事は初めてで、強く刺激を受けました」と実写映画監督ならではの発見もあったようだ。

(C)2016『ライチ☆光クラブ』製作委員会

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