TISは10月9日、API管理プラットフォームを提供するApigee Corporation(Apigee)とリセラー契約を締結し、同社のAPI管理ソリューション「Apigee Edge(アピジー・エッジ)」を中心としたインテリジェントAPI管理プラットフォームの提供を開始すると発表した。

「Apigee Edge」利用イメージ

Apigeeは2004年に米国で創業したAPIテクノロジーとサービスに関する企業で、Walgreens、eBay、Burberry、Morningstar、First Dataといった数多くの企業が同社のサービスを利用している。

ApigeeのAPI(Application Programming Interface)管理ソリューションであるApigee Edgeは、API提供企業のバックエンドサーバ側にリバースプロキシの形で導入され、既存APIに追加的なAPI管理層を被せることにより、システム間に中間層(ファサード)を持たせる。この中間層により、企業のバックエンド機能やデータを、セキュアかつスピーディーに、また、バックエンドの改修を最小限にしつつ、システム(アプリケーション)開発者が望むAPIとして提供することができ、連携アプリの開発・構築を促進させることができる。

Apigee Edgeにはクラウド型とオンプレミス型があり、顧客のニーズにより選択が可能で、同社によると、クラウドサービスはAPIトラフィックで月間200億コールの処理と99.99%の可用性実績を誇るという。

TISでは、「ビッグデータの活用」「Fintech(フィンテック)の活況」などを背景に、日本国内でもAPI活用によるシステム間連携ニーズが高まると考え、豊富な実績を持つApigeeとの提携に至った。

同社は、外部システムとの連携による効率的なサービス拡充や自社データ資産の活用を目指す金融機関や流通・サービス業などを対象にApigee Edgeなどを展開し、導入関連ビジネスを含めて2018年度末までに50億円の売上を目指す。また、自社データセンターにApigee Edgeのトライアル環境を構築するなど、オンプレミス型や国内での独自クラウドサービス展開なども検討していくとしている。