ユニアデックスとアルプス電気は10月7日、アルプス電気が開発するセンサー・ネットワーク・モジュールとユニアデックスのICTインテグレーション技術を組み合わせ、IoT(Internet of Things)分野の先行的な市場開拓を共同で推進することで、新事業領域のビジネス拡大を目指すと発表した。

両社は、IoT分野で協業を開始し、早期にビジネス価値を創出する「オープンイノベーション」による取り組みを推進。製品/ソリューションの開発段階から連携し、多岐にわたる要素技術に対し高品質な評価を行い、製造現場やヘルスケア、スマートシティなどを中心に利活用モデルの検討と検証を実施することで、新規ビジネスの創出を目指す。

アルプス電気は2013年から、IoT事業の強化を推進しており、周囲の環境情報や、動作、電流などを検知できる豊富なセンサーバラエティと、各種通信モジュール、高密度実装技術を組み合わせ、複数情報のセンシングと通信を一体で行う「IoT Smart Module」を開発した。

ユニアデックスは、これまで培ったICT基盤技術とネットワーク構築技術を用いて、「IoT分野でビジネス拡大を狙う企業をつなぐハブとなる」ことを目指しており、日本ユニシスグループのIoT分野の身近な取り組みとしては、電気自動車のEV充電器や踏切監視装置をインターネットに接続することで新たなビジネス価値を創出してきた。

両社はすでにスマートシティ利活用モデルの1つとして、センサーネットワークモジュールとICT基盤(データ収集・分析基盤、クラウド)を組み合わせた「個室トイレの利用」に関する実証実験を計画している。

「個室トイレの利用」に関する実証実験の概要

今後は、製造業、ヘルスケア分野を中心に、少子高齢化・安全/セキュリティーをキーワードにした利活用モデルの抽出を行い、技術的な検証に向け準備を進め、2016年4月から、センサーネットワークモジュールを活用したユニアデックスのIoTソリューションサービスを順次提供していく予定。