「家賃は収入の1/3程度」は間違い! - 子育て世帯に適正な家賃の割合は?

毎月の支出である固定費の中で、大きく割合を占める住宅費。目安として1/3程度を住宅費に当てると良いと聞きますが、家族構成によって、住宅費に割く費用は大きく変わります。バランスよい住宅費の割合はどのくらいなのかを確認しましょう。

独身なら収入の1/3でよくても……

家賃はどの程度が適正?

家計の固定費の中でも大きな部分を占めるのが住宅費。賃貸暮らしの場合、家賃は収入の1/3が理想的とよく言われますが、子どもがいるファミリーになるとそうとは限りません。シングル、DINKS、子持ちファミリーなど、家族構造が変わると、家計バランスの割合も異なるのは想像できるでしょう。

子供がいるファミリーにとって収入の1/3を家賃が占めるようになると、生活が苦しくなるという話をよく聞きます。国税庁が発表する民間給与統計では、平成25年度の平均給与は20歳代前半で年246万円。賞与を考えず12カ月で割った手取り給与月額は18万円くらいでしょうか。1/3に相当する6万円を家賃として払っている人も多いでしょう。当年代はシングルの人が多く、残り12万円で食費や通信費、光熱費を賄っても無駄遣いに気をつければ十分に貯金もできそうです。

結婚し子供を持つようになる年代の20歳代後半~30歳代前半では、平均年収は約361万円。同様に計算した手取り月収は約24万円程度。1/3が家賃だとすると8万円となり、残りの16万円で生活していかなければなりません。

先にも触れましたが、シングルと子持ちファミリーでは生活に必要な支出は異なります。子供の成長と共に子供の養育費・教育費が増える中で、ずっと同じ割合で家賃を払っていては家計がかなり圧迫されてしまいます。

総務省が平成27年8月に発表した家計調査・年齢階級別に見た暮らしの特徴(2人以上世帯)を見ても家計支出額が変わっているのがわかります。

世帯主の年齢が30歳未満では1カ月当たり幼児関連費の平均額は約1万3,100円。30歳代の家庭では約1万7,300円。40歳代になると幼児関連費は約7千円と小さくなるものの、教育関連費が約3万9,500円と支出費目の変化と同時に支出金額も大きくなっています。

消費税率の引き上げも見逃せません。20歳代~30歳代の子持ちユーザーが多いクックパッドが実施した「消費税増税後の家計」に関するアンケート(2014年10月)では、消費税が5%から8%に引き上げされた後の家計は「やや悪化した」が43%、「悪化した」が15%。約6割の人が悪化傾向にあると感じています。食料品費や文具費など消費財への支出が多い子持ちファミリーでは、消費税率の引き上げは家計に大きくのしかかっていることが読み取れます。10%への引き上げは2017年4月へ少し延期されましたが、その時までにそれを賄えるだけの収入アップがあるか、支出を減らさないと家計はますます苦しくなるでしょう。

家計負担を軽くするコツは、毎月決まって出て行く固定費を削ること。家賃がその代表格です。ゆとりある暮らしを得るためには、家賃は収入の1/3という言葉にとらわれず、交通アクセスの利便性や築年数などを犠牲にして、収入の20~25%に抑える努力も必要ですね。

※画像は本文と関係ありません。

著者プロフィール

武田明日香
エフピーウーマン所属ファイナンシャル・プランナー
南山大学経済学部卒業後、大手印刷会社に入社。2010年に、法人営業の仕事をしながら自己啓発のためにファイナンシャルプランナーの資格を取得。「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく!トラベル!」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。
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