大日本印刷(以下、DNP)は10月5日、窓から入る太陽光を天井などに効果的に反射・拡散させ、部屋全体を明るくする「DNP採光フィルム (合わせガラス用)」を開発し、販売を開始することを発表した。

同フィルムは、光を反射・拡散させる機能を、フィルムの表面ではなくフィルムの内部に持たせる構造にすることで、平滑な表面を実現。これにより、合わせガラスとしての使用も可能になったほか、採光機能をフィルム内部に持たせたことで耐久性も高まった。

また、光を反射・拡散させるために使用する微細加工用の材料の光学特性を最適化することで、太陽光を効率的に取り込み、室内を明るくする設計を採用。日当たりの悪い北側の窓に、同フィルムを使用した合わせガラスを設置して行った検証では、使用前と比べて室内の明るさが2倍に向上し、照明エネルギーも13%削減できたという。

DNP採光フィルム (合わせガラス用)を使用したイメージ

従来の合わせガラス(左)と同製品を使用した合わせガラス(右)による室内の明るさの比較

同社は今後、一般住宅やオフィスビル、文教施設、商業施設、医療施設などに提供し、2017年度までに累計で30億円の売上を目指すほか、太陽光を有効活用する多様なタイプの採光フィルムの開発も進めていく予定だ。