JR西日本は2日、兵庫県内のJR神戸線(東海道・山陽本線大阪~姫路間)に設置する新駅の駅名を発表した。六甲道~灘間の新駅は「摩耶(まや)」、御着~姫路間の新駅は「東姫路(ひがしひめじ)」に決定し、両駅ともに2016年春の開業を予定している。

摩耶駅(北側)イメージ

摩耶駅(南側)イメージ

摩耶駅は六甲道駅から1.4km、灘駅から0.9kmの距離に位置する神戸市灘区の駅。駅名に採用された「摩耶」は摩耶山に由来し、摩耶埠頭や摩耶インターチェンジ(阪神高速3号神戸線)など、近隣施設の名称に広く使用されている。新駅の西側(JR線北側)では、新街区「摩耶シティ」の開発も進んでおり、来年3月下旬から入居が始まるという。

同駅は橋上駅舎と島式ホーム1面を備え、券売機3台と自動改札3通路、エレベーター・エスカレーターを1基ずつ設置。「六甲の自然に調和する新しい駅・エコステーション」をコンセプトに、照明をすべてLED化し、JR西日本では初となる直流電力変換装置(列車のブレーキ時に発生する回生電力を駅舎用の電力に変換する装置)を導入する。これらの取組みにより、従来の同規模の駅と比べて50%以上の電力削減が可能になるという。

摩耶駅の全体イメージ(画像左)と東姫路駅イメージ(同右)。画像はすべてJR西日本提供

東姫路駅は御着駅から2.4km、姫路駅から1.9kmの距離にあり、姫路市内の市川西岸に位置する。姫路市によれば、「キャスティ21地区や阿保土地区画整理区域など、周辺市街地の土地利用を促進し、周辺住民の皆様の利便性や周辺公共施設へのアクセス性を向上させること」を目的に新駅が設置されるという。場所をイメージしやすく、わかりやすい名称とするため、全国的な知名度がある姫路駅との位置関係を駅名に採用した。

同駅は地上駅舎と相対式ホーム2面を備え、エレベーターを各ホーム1基ずつ設置。駅入口に白い膜屋根を設け、階段棟と一連のラインを描くことで、「市川から飛び立つ白鷺の姿」を表現した。周辺地域にあったという市之郷廃寺をイメージし、駅正面の壁面の鉄骨・タイルをアースカラーに配色。駅入口を開放的な空間にするとともに、駅前広場や周辺駐車場のデザインとも調和を図り、親しみやすく明るい駅前空間にするとのこと。