キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は9月29日に、キヤノンITSが運営する西東京データセンターを基盤としたパブリッククラウドサービス「SOLTAGE」の提供を開始した。

キヤノンITSは、2011年にプライベートクラウド「SOLTAGE GP」をリリースし、これまでキヤノンMJグループ内においてクラウドサービスを提供してきた。今回の新サービスは、一般企業向けのクラウドサービスとして提供される。

新サービスの特長として、ティア4レベルとなる西東京データセンターを基盤としていることが挙げられる。データセンターには、ティア1からティア4までの4段階に分類したファシリティ基準が設けられており、西東京データセンターはティア4と最高基準となる。災害時の安全性や可用性、高水準の冗長構成などが認められている。セキュリティについても、3DボディスキャナやX線による持ち物検査装置など、高度なシステムが導入されている。

西東京データセンター

西東京データセンターの概要

また、さらにセキュアで安全なシステム環境を構築するため、新サービスにはキヤノンITSが2003年より国内総販売代理店として提供するウイルス対策ソフト「ESET」が標準装備され、二重化した可用性の高いネットワークや24時間の監視・運用代行などのサービスも提供されるという。そのほかにも、IPS(侵入防止システム)やIDS(不正アクセス監視システム/侵入検知システム)は、個別案件として対応可能としている。

「SOLTAGE」の全体像

新サービスの提供によって、西東京データセンター内のハウジングサービスや物理ホスティングサービス環境と構内接続によるハイブリッドクラウドの構築が可能となった。そのほかにもオンプレミスからの移行やAWSを活用したサービスなど、ラインアップを拡充させている。

キヤノンMJは、中小企業から大企業を対象とする広範な販売網を生かして新サービスを拡販していくとしている。グループ企業のキヤノンシステムアンドサポートは、従来の中小企業向けにサービスを提供してきたHaaS(Hardware as a Service)サービスを、新基盤上で展開することでクラウドサービスを強化していくという。

新サービスの価格は、初期費用3万円~、月額費用2万6100円~となっている。価格は税別。