えちぜん鉄道は27日にダイヤ改正を実施し、福井~福井口間で北陸新幹線用高架橋を使用しての仮線営業運転を開始した。福井駅・新福井駅・福井口駅が移設され、あわせて三国芦原線福井口~西別院間の新駅・まつもと町屋駅も開業した。

福井~福井口間で9月27日から仮線営業運転がスタート

福井駅周辺では連続立体交差事業が進められており、えちぜん鉄道も福井~福井口間を含む約3.0km(勝山永平寺線約2.3km、三国芦原線約0.7km)が高架区間となる予定。北陸新幹線福井駅部の高架構造物(約800m)を活用した仮線で営業運転を行い、地上の線路は撤去される。同社単独の高架を建設した後、仮線から切り替える計画とされている。

この事業の進捗にともない、福井~福井口間の仮線営業運転が開始されることに。9月26日深夜に線路の切替えが行われ、翌朝から福井駅・新福井駅は新幹線高架上、福井口駅は松本通りの南側(JR北陸本線高架下)に移設しての営業を開始した。

福井駅の改札口・待合室は1階にあり、「恐竜博士」が座る「ダイノベンチ」も改札口付近に設置された。駅が高架化されたため、これまで以上にJR線からの乗換えに時間を要する見込みで、「当社では10分を基準としています」「時間に余裕のある乗換えをお願いします」とえちぜん鉄道。ホームへの階段の他にエレベーターも設置され、駅構内の放送でもエレベーターの利用を案内していた。

仮線営業運転開始にともない、新幹線高架上に移設されたえちぜん鉄道福井駅

北陸新幹線金沢~敦賀間延伸に関する看板も

新福井駅も高架駅に。2面2線の相対式ホームで、1番ホームに勝山・三国方面、2番ホームに福井駅への列車が停車する

福井口駅。旧駅舎・ホームは松本通りの北側にあったが、仮線営業運転に合わせて松本通りの南側へ移設された

福井駅を発車した列車は高架上の複線区間を走行し、2面2線の相対式ホームとなった新福井駅へ。その後、単線区間となり、勾配を下って地上の福井口駅に到着する。今回のダイヤ改正で、勝山永平寺線福井口~越前開発間も複線から単線に変更されたという。

三国芦原線の列車は福井口駅を発車した後、JR北陸本線と交差し、新たに開業したまつもと町屋駅へ。福井口駅から約1,030m、西別院駅から約601mの位置にあり、行違い設備のない無人駅だが、屋根付きスロープ(西別院方)やホーム屋根(西別院方・福井口方)が設置された。まつもと町屋駅には三国芦原線の全列車が停車。開業初日ということもあり、ホームは多くの利用者らでにぎわい、福井行の列車に乗車する人も多かった。

同駅は福井鉄道福武線との連絡運賃制度「フェニックス田原町ライン」の対象駅(田原町駅経由に限る)でもあり、これを適用した連絡普通乗車券や連絡定期券も購入できる。なお、まつもと町屋駅の開業により、三国芦原線上り列車の福井駅到着時刻がダイヤ改正前と比べて1~3分程度延びるとのこと。三国芦原線・勝山永平寺線の下り列車も、今回のダイヤ改正で福井駅の発車時刻が1~5分の範囲で変更されている。

えちぜん鉄道三国芦原線の田原町駅。旧駅舎はすでに解体され、現在は仮設の駅舎で営業している

福井鉄道福武線の田原町駅。新駅舎が完成していた

えちぜん鉄道三国芦原線と福井鉄道福武線が接続する田原町駅では、相互乗入れに向けた工事が進む。えちぜん鉄道は仮設の駅舎での営業となり、福井鉄道は南側の新駅舎・ホームが完成していた。福井鉄道の駅は今後、ホームが1面増設されて2面2線となり、えちぜん鉄道との線路接続が行われる予定。将来的には、福井鉄道福武線とえちぜん鉄道三国芦原線田原町~鷲塚針原間で超低床車両による相互乗入れが行われるという。

福井口~福井間の仮線と、地上区間の線路跡(9月27日撮影)