2016年夏に公開が予定されている『ゴジラ』シリーズ最新作『シン・ゴジラ』のキャストが発表された。

左から竹野内豊、長谷川博己、石原さとみ

『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)以来、12年ぶりに東宝が製作することでも話題になっている本作。脚本・総監督に『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明氏、監督・特技監督に実写版『進撃の巨人』前編・後編で監督を務めた樋口真嗣氏を迎えて制作され、劇中に登場するゴジラの体長はこれまで最大とされてきたハリウッド版『GODZILLA』(2014年)の108メートルをはるかに上回り過去最大になることが発表されている。庵野総監督が命名した『シン・ゴジラ』というタイトルからも、今までに体験したことのない『ゴジラ』を予感させる意気込みが込められている。

今回発表されたキャストは、俳優の長谷川博己、竹野内豊、女優の石原さとみの3名。長谷川と竹野内はゴジラが襲撃する現代日本の政府関係者、石原は米国エージェントを演じる。3人とも、庵野総監督と初タッグとなる。

「"世界的に有名な"と言っても過言ではない『ゴジラ』作品に、まさか自分が出演させていただけるとは……」と語る長谷川は、「空想特撮エンターテインメントであり、大きな危機に直面した時の日本のあり方を問う社会的な側面を持った作品でもあります」と映画の魅力を分析。「ヒットメーカーである庵野総監督、樋口監督のもと、しっかりと自分の役割を務めたいと思います」と撮影に臨む思いを述べた。

「『ゴジラ』のオファーがきた時、よっしゃーーーっと家で叫びました」と振り返る石原は、長谷川と同じく実写版『進撃の巨人』に続く樋口監督作品への参加。しかし、今回の役どころには「台本を読み、がくぜんとしました」と語るほど苦戦しているようで、「庵野総監督、樋口監督にダメ出しされるなかで、悔しくて涙を流してしまうぐらい、今難しい役と向き合っています」と奮闘ぶりを明かす。それでも「プレッシャーで胃が痛い毎日ですが、『ゴジラ』にヒロインとして出演させていただける事に責任と幸せを感じて撮影に取り組んでいきたいと思います」と力強いコメントを寄せている。

そして竹野内は、「61年前に制作された初の第1作から長い時を経て、29作目に当たる本作は、数々のゴジラシリーズの中でも最強の仕上がり」と作品への自信を語るとともに、「多くのファンのみならず、世界の観客の心に、そして社会に、深いメッセージを与える作品になると思います。ぜひご期待ください」と呼びかけている。

3人について山内章弘エグゼクティブ・プロデューサーは、「どんな役柄でも変幻自在の長谷川さん。われわれからのオーダーは、愚直なまでに真っすぐな男を演じてもらうこと。長谷川さんの確かな演技力が『シン・ゴジラ』の柱になります」と長谷川を絶賛。石原には「知的な魅力と大人の女性のセクシーさを併せ持つ稀有な存在。セリフには英語もあり、難しい役柄なのですが、彼女なら応えてくれると思います」と大きな期待を寄せる。さらに竹野内については、「クールな表情の内に秘めた情熱を持つ方で、それが今回の役柄のポイントでもあります。初めて見る竹野内さんをお見せできると思います」とコメントしている。

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