日本のコンビニの看板のデザイン、どのチェーンが一番かわいいと思いますか?

今や生活に不可欠な存在になりつつあるコンビニエンスストア。地域ごとに各社の知名度は異なるかもしれませんが、読者の皆さんにもひとつはお気に入りがあるのでは?

そして、その存在を一目で伝える看板(ロゴ)のデザインを、外国人の方たちはどう見ているのでしょうか。日本在住の外国人20名に「日本のコンビニの看板のデザイン、どのチェーンが一番かわいいと思いますか?」と質問してみました。

■サークルKサンクス(フィリピン/40代前半/女性)
■サークルKサンクス(イギリス/20代前半/女性)
■サークルKサンクス(スペイン/30代後半/男性)
■サークルKサンクス(アメリカ/20代後半/男性)
■サークルKサンクス(スウェーデン/40代後半/女性)
■サークルKサンクス(イスラエル/30代後半/女性)

以前行った「かっこいいコンビニの看板」アンケートとは、大きく異なる回答になった今回。No.1は「サークルKサンクス」でした。サークルKとサンクスの2社が2001年に合併、両者を統合する形ではなく並行して運営する形になっています。回答からはどちらのロゴを指すかわからないため、両方ご紹介しておきましょう。

サークルKのロゴは、米ザ・サークルK・コーポレーションの前身となったテキサスの食料雑貨店「Kay's Drive-In Grocery Store」から来ています。オレンジ(外)と赤(内)の二重の丸にKが入ったイラストは、放牧の際に牛の所有者を示す「焼印」が元。オレンジは空、赤は山端、紫は大地を指し、アリゾナの夕方をイメージしているそうです。

一方、サンクスは「SUN+Kids+US」の造語で、ロゴは子ども(Kids)にも気軽に入ってもらえるよう、帽子を被って歩く子どもの姿を「K」になぞらえてデザインしたもの。赤は太陽、黄は暖かさ、白は清潔、緑は新鮮さを表しています。どちらも少し丸みやユーモアがあるロゴで親しみを感じさせ、「かわいい」という回答が多いのもうなずけます。

■ローソン(タイ/30代後半/女性)
■ローソン(中国/20代後半/女性)
■ローソン(チュニジア/40代後半/男性)
■ローソン(ペルー/30代前半/男性)
■ローソンです。(ブラジル/20代後半/男性)

1975年に大阪でオープンし、早くから全都道府県への出店を果たしたローソン。こちらのロゴは、アメリカで「ローソンさんの牛乳屋さん」として有名だったJ.J.ローソン氏の牛乳販売店が元になった、ローソンブルーに白のミルク缶マーク。ピンクで親しみやすさを加えた看板のカラーリングも含めて、明るさと爽やかさを感じさせつつ、どこかかわいらしさのあるロゴです。

■セブン―イレブン(ドイツ/40代前半/女性)
■セブン―イレブン(台湾/40代前半/男性)
■セブン―イレブン(韓国/40代後半/男性)

2005年11月のセブン&アイ・ホールディングスの設立の際、現在のイトーヨーカ堂と同じシンボルマークに変更されたセブン―イレブン。7のアルファベットの最後のNが「n」と小文字が使われている話でもおなじみです。ロゴ色には、アメリカ開業時から踏襲されてきた夜明けの空のオレンジ、砂漠のオアシスの緑、夕焼け空の赤を選び、「日の出から日没までお客様のオアシスになるように」との想いを込めています。が、デザイン自体はグラフィカルな印象なので、やはり「かっこいい」印象なのでしょう。

■ファミリーマートが一番親しみを感じます。(マレーシア/30代前半/男性)
■ファミリーマート(オーストラリア/40代前半/男性)

1992年(平成4年)にCIデザイナー・原田進氏がデザインを手がけ、リニューアルしたファミリーマートのロゴデザイン。青と緑で親しみを感じさせ、青で都会性・知性・希望・自由を、緑で自然・フレッシュ感・若々しさ・清潔感を表しています。現在はごくシンプルなデザインですが、1973年創業当時の太陽と星のモチーフを使った「にこちゃんマーク(スマイルスターアンドサン)」のままだったとしたら、かわいいという回答も多かったかもしれません。

■スリーエフ(トルコ/30代前半/女性)
■デイリーヤマザキ(ロシア/20代前半/女性)

売り上げでは業界第5位(2014年3月)のスリーエフと、7位のデイリーヤマザキが挙がりました。まずスリーエフは、Fresh・Foods・Friendlyの頭文字を取ったもので、「新鮮な(フレッシュ)商品を(フーズ)気持ちよく買える(フレンドリー)」お店に、との願いが込められているそう。1988年1月、地域社会の連帯の輪を示す緑の丸、情報発信のエネルギーを示す赤いハート、平和で豊かな未来を示す青い星が並ぶCIを導入しました。版ズレをしたような手描き風が親しみを感じさせますね。

一方のデイリーヤマザキは、山崎製パン株式会社が運営するコンビニエンスストア。赤と黄のロゴが飛び出すアメコミ調のデザインが目を引きます。生活に楽しみや温かみを提供し応援し続けるチェーンでありたい、との願いが込められているそうです。

各駅、各町に2~3件はコンビニがある今。食品のラインナップやサービスなど各社さまざまな工夫を凝らしてしのぎを削っています。看板もそれぞれかわいい、かっこいい、ユーモアがある…などのバリエーションがあります。よく見て見ると、実は提供するサービスなどのスタンスなどを表している存在、とも言えそうです。