日本電気(以下、NEC)は16日、マイナンバー制度の開始に伴い、地方公共団体情報システム機構から、全国の地方公共団体(1,743団体)の個人番号カード(ICカード)交付窓口で本人確認に利用される「個人番号カード交付窓口用顔認証システム」を受注したと発表した。顔認証システムが全国の地方公共団体に統一的に導入されるのは、今回が初めてという。

なりすましの防止を支援

マイナンバー制度では、2015年10月から住民票を持つ全ての国民にマイナンバーが記載された「通知カード」が郵送される。個人番号カード(ICカード)交付希望者は、同封されている個人番号カード交付申請書に顔写真を貼付し、地方公共団体宛に申請を行うことで、交付を受けることができる。

今回受注したシステムは、同社の顔認証エンジン「NeoFace」を活用。個人番号カードにおける券面情報の顔写真(交付時来庁方式の場合)、または個人番号カード交付申請書の顔写真(申請時来庁方式の場合)をスキャナで読み込み、そのデータをカメラで撮影した来庁者の顔情報と照合して、類似度を数値で画面に表示する。職員はこの数値を、各地方公共団体の基準に照らし合わせて交付の可否判断の目安とする。

顔認証エンジン「NeoFace」ページ(出典:NEC Webサイト)

これにより、地方公共団体の個人番号カード交付時におけるなりすましの防止を支援する。なお、顔情報はシステム内に保存されないため、セキュリティ面での安全性も確保しているという。