ブラックバイトユニオンは10日、飲食チェーン「しゃぶしゃぶ温野菜」の店舗に勤務していた大学生アルバイトの労働問題について、フランチャイズの運営会社とフランチャイズ本部であるレインズインターナショナルに団体交渉を申し入れたと発表した。

自腹購入で数十万円の支払い強制

ブラックバイトユニオンによると、学生は、「しゃぶしゃぶ温野菜」で2014年5月から勤務。勤務時間は当初、週4回、1日5時間程度だったが、2014年12月頃から勤務回数が増え、「徐々に過酷化」。2015年4月12日~8月11日の期間は休日がなく、4カ月連続勤務を強いられ、ここ数カ月間は、午後12時過ぎから深夜25時過ぎまで1日12時間程度働いていたという。

また、2015年春先には、退職の申し出に対し、店長から数千万円の損害賠償を示唆されたほか、店の商品の自腹購入を何度も迫られ、通算十数万円の支払いを強いられたという。さらに8月には店長から「家に行くからな。殺してやる」という脅迫電話も受けたとしている。学生は、精神的にも肉体的にも多大な被害を受けたうえ、アルバイトのために大学にも通えなくなり、今年度前期の授業単位を全て落としてしまったという。

ブラックバイトユニオンは今後、レインズインターナショナルに対し、労働環境の改善とこれまで受けた被害の回復を求めていくとしている。