米セールスフォース・ドットコムは9月1日、クラウドコンピューティングモデルのカスタマーサービス&サポートアプリケーションである「Service Cloud」の次世代アプリケーション「Service Cloud Lightning Console」と「Service Wave Analytics App」を発表した。2015年末までに一般提供の開始を予定している。

セールスフォース・ドットコムのService Cloud担当SVP兼ジェネラルマネージャ、マイク・ミルバーン(Mike Milburn)は「大きな成功を収めている企業は、ビジネス戦略の中核にサービスを据えてカスタマーエクスペリエンスの軸にすることで、今日の顧客の高まる期待を満たしている。新しいService Cloudは、企業がエージェント(社員)の生産性向上を実現するために必要なすべてを提供する。企業は、エージェントがすべてのチャネルを通じてパーソナライズした、よりスマートなサービスをこれまでとは違うかたちを提供することができる」と述べている。

同社によるとService Cloud Lighting Consoleは、カスタマーサービスのレベルアップが図れるほか、ユーザーの新しい取引先責任者の連絡先作成などの一般的な処理も高めることができるという。また、オムニチャネルルーティングとプレゼンス機能により、作業が適切なタイミングでルーティングされるため社員は顧客の課題を短時間で解決することを可能とした。

そのほか、再設計されたユーザーインターフェースである「Lightning Experience」などのアプリケーションと統合することで「Salesforce1 Platform」の機能を拡張し、サービスに特化した最新のアプリケーション構築を支援する。

一方、Service Wave Analytics Appは、Service Cloud向けに構築した初のアナリティクスアプリケーション。カスタマーサービスの責任者が社員の評価基準を定義したテンプレートを使用して平均処理時間や顧客満足度、初回コール解決率などのKPI(重要業績評価指標)を容易に確認できることに加え、Service Cloudのワークフローおよびレコードとシームレスに統合しているため、責任者はタスクの割当てやケースのエスカレーション、チケットのアップデート、ベストプラクティスの共有などを実行できる。

加えて、社員はレンズ(保管データを特定の条件下で抽出し、グラフなどとして表示するビュー)による分析結果をガジェットとして配置し、データの多様なスナップショットを表示するダッシュボードにはService Cloud Lightning Consoleを埋め込むことが可能で作業場所から顧客に対応できるため、生産性が高まるという。

さらに、Service Cloudとネイティブに連携しており、数分レベルで必要なService Cloudデータにアクセスし、作業を開始すること可能で、他のカスタマーサービスシステムからのデータに簡単にアクセスすることができる。