米Appleは現地9日(日本時間9月10日)、新製品発表会を開催し、6月のWWDCで発表されていたApple Watch用OS「watch OS」の最新版「watch OS 2.0」について、公開日が決定した。

これまでwatch OSでは、アプリは実行部分がiPhone側にあり、Apple Watch側は表示だけを担当。Bluetooth接続で演算結果をやりとりしていたため、速度も遅く、ハードウェアにアクセスもできないなど、やれることがかなり限られていた。watch OS 2.0ではハードウェアに直接アクセスでき、Apple Watch単独で動作するネイティブアプリが開発できるようになり、たとえばApple Watch単独で内蔵の加速度センサーや心拍計を使ったアプリも作成できる。

サードパーティ製のネイティブアプリが充実することでApple Watchの本格的な活用がいよいよ始まる

また、これまで機能停止していたWi-Fiも使用できるようになり、Apple Watchのみでインターネットに接続し、センサー類から取得したデータをクラウドで処理する、といったことも可能になる。このほか新しい文字盤の追加、サードパーティ製のコンプリケーション(文字盤上の情報表示部)開発の解禁、デジタルクラウンで前後の予定を確認できる「タイムトラベル」など、多数の機能が追加されている。

watch OS 2.0の公開は9月16日。インストールにはApple WatchとリンクしたiPhoneと、インターネット接続環境が必要になる。

また、Apple Watchの新色展開についても発表された。最上位グレードの「Apple Watch EDITION」と同じ「ローズゴールド」「イエローゴールド」の2色が、下位グレードの「Apple Watch SPORT」にも追加された。ケースはアルミニウムで、カラーの追加による価格の変動はない。エラストマー製のスポーツバンドについては新色が追加され、Apple Store限定の「PRODUCT(RED)」も含めると全16色になった。いずれも本日から販売を開始する。

中央の2つが新色のローズゴールドとゴールド。表面の処理が異なるのでEDITIONとの見分けは容易だ