ヴイエムウェア、VMworld 2015で行われた発表のポイントを説明

  [2015/09/09]

ヴイエムウェアは9月8日、米国サンフランシスコで開催された年次カンファレンス「VMworld 2015」で行われた発表に関する説明会を開催した

同社はこれまでハイブリッドクラウドを推進してきたが、今回のカンファレンスで新たに「ユニファイド(統合)ハイブリッドクラウド」というコンセプトを打ち出した。統合ハイブリッドクラウドを導入すると、プライベート/パブリッククラウドの両環境にわたり、VMware vSphereを基盤とした一貫性のある単一の環境を構築でき、あらゆるアプリケーションを安全に開発・運用・配信できるようになるという。

統合ハイブリッドクラウドの推進にあたって、パブリッククラウド「VMware vCloud Air」と「SDDC(Software-Defined Data Center)」において、機能拡張が行われる。

vCloud Airについては、ハイブリッドクラウド環境における管理機能を提供する「vCloud Air Hybrid Cloud Manager」、その拡張機能として、クラウド間のライブマイグレーション「Cross-Cloud vMotion」などを実現するテクニカルプレビュー「Project SkyScraper」が発表された。

Hybrid Cloud Managerの特徴の1つは、オンプレミスのネットワークセグメントをL2VPN トンネルを用いてクラウドに延伸できる点。これにより、オンプレミスのデータセンターからvCloud Airへ仮想マシンを移行することが可能になる。Hybrid Cloud Managerは、まずDedicated Cloud(専有型クラウド)向けに9月から提供が開始され、今年の後半にVirtual Private Cloud(共有型クラウド)をサポートする予定。

Cross-Cloud vMotionは、オンプレミスのvSphereとクラウドのvCloud Airの間で仮想マシンのライブマイグレーションを実現する。ライブマイグレーション、コールドマイグレーションの両方をサポートする。Cross-Cloud vMotionはvSphere Web Clientから利用できるため、専用のインタフェースは不要となっている。

統合ハイブリッドクラウドに関するSDDCの新たなソリューションとしては、「VMware NSX 6.2」と「Site Recovery Manager 6.1」「VMware Integrated OpenStack 2 」が紹介された。

VMware NSX 6.2はマルチデータセンターの機能が強化されており、アクティブ・アクティブの状態で複数のデータセンターを1つのデータセンターのように扱うことを可能にするほか、vCenter間のvMotionを一貫性のあるルーティングとセキュリティでサポートする。

マルチデータセンターにおける構成

Site Recovery Manager 6.1はVMware NSX 6.2と統合されたことでネットワークとセキュリティのマッピングの自動化を実現する。Cross vCenter vMotionのサポートにより、サイト間での仮想マシンの大規模なライブマイグレーションを管理でき、災害回避を可能にするという。

同社が提供しているOpenStackのディストリビューションのバージョンアップも行われ、VMware Integrated OpenStack 2.0が発表された。同製品は、OpenStackのコードとVMwareのドライバとワークフローを15分で単一のOVAファイルから展開できる。Integrated OpenStack 2.0はOpenStack Kiloを基盤としており、アップストリームOpenStackコードを採用しているほか、バージョン1.0からのシームレスなアップグレードが可能となっている。

「VMware Integrated OpenStack 2.0」の新機能

さらに、大規模なSDDCの展開や稼働を実現するソリューションとして発表されたのが「VMware EVO SDDC」「VMware Virtual SAN 6.1」となる。

大規模なSDDCの展開や稼働を実現するソリューション

VMware EVO SDDC(旧称:VMware EVO: RACK)はSSDDCを実現させるためのソフトウェアスイートで、事前に要件を満たしたハードウェアに展開する形で利用される。同社のコンピューティング、ネットワーク、ストレージ リソースを統合したハイパーコンバージド・インフラストラクチャ・アプライアンスとして、「VMware EVO:RAIL」を提供しているが、EVO SDDCは、EVO:RAILの機能に加え、クラウドの自動化とネットワークの仮想化を実現できる。同社は、EVO SDDCを「SDDCを最も容易に導入・運用する方法」としている。

SDDCに関するソリューションの機能比較

同社のハイパーコンバージド・インフラの基礎となる「VMware Virtual SAN 6.1」は、新機能として「Stretched Cluster」が追加されたほか、レプリケーションの機能が強化され、VMware vSphere Replicationは5分間の目標復旧時点(RPO)を提供することが可能になった。そのほか、パフォーマンス モニタリング、原因分析、キャパシティ プランニング向けのヘルスチェック機能も追加された。

同社は、クラウド・ネイティブ・アプリケーションの導入という観点から、コンテナ技術に取り組んでいる。VMWorldでは、仮想マシンとコンテナの併用を実現するプラットフォーム「VMware vSphere Integrated Containers」とクラウド・ネイティブ・アプリケーションに最適化されたプラットフォーム「VMware Photon Platform」のテクノロジプレビューを発表した。

VMware vSphere Integrated Containersは、同社が開発した軽量LinuxOS「Photon OS」、稼働中の仮想マシンのクローンをインメモリで高速に作成するvSphere 6.0の新機能「Instant Clone」、DockerコンテナをVMware vSphere基盤へシームレスに統合するための仕組み「Project Bonneville」から構成される。

現在、コンテナ技術はセキュリティや管理面で課題を抱えており、企業での利用が進んでいないが、VMware vSphere Integrated Containersは「仮想マシンごとに1つのコンテナ」というアプローチを取ることでコンテナの課題を解決し、企業でのコンテナ導入を推進していくことを目指している。

「VMware vSphere Integrated Containers」の概要

一方、VMware Photon Platformは、大規模、変動の大きいワークロード、高可用性などの環境に最適化されたマルチテナントかつAPIベースのコントロールプレーン「VMware Photon Controller」、VMware ESXiをベースとした軽量化されたハイパーバイザー「Photon Machine」から構成される。

「VMware Photon Platform」の概要

さらに、エンドユーザー・コンピューティングについて、企業のWindows 10の導入を加速させるクライアント管理に関する取り組み「Project A 2」が発表された。

Project A 2では、新しいアプリケーション配信技術「VMware App Volumes」を「AirWatch エンタープライズ モバイル管理(EMM)」と組み合わせて、Windows PCやWindowsアプリケーションのアップグレードに伴う費用や複雑なプロセスを軽減し、企業でのWindow 10の導入を加速する。具体的には、アプリコンテナをドライブとしてアタッチして、Windows 10の物理環境にアプリケーションが展開できるようになる。



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