ソニーは7日、4K液晶テレビ「BRAVIA」(ブラビア)の新製品として、薄さ約4.9mmで壁掛けスタイルを提案する「X9000C」シリーズを2モデル発表した。ラインナップと推定市場価格(税別)は、65V型「KJ-65X9000C」が55万円、55V型「KJ-55X9000C」が35万円。いずれも10月24日の発売予定となっている。

55V型「KJ-55X9000C」

4K BRAVIAは2015年春に7モデル(ハイエンド系が4モデルスタンダード系が3モデル)を発表しているが、秋の新モデルとして加わる「KJ-65X9000C」と「KJ-55X9000C」を合わせて、2015年のラインナップは計9モデルとなった。

55V型「KJ-55X9000C」とリモコン

新モデルの大きな特徴は、世界最薄(ソニー調べ)となる薄さ約4.9mmのスリムデザイン。AVラックの上に設置する据え置き使用のほか、新設計の取り付け金具とU字型ブラケットによって、壁掛け設置を提案する。壁掛けの場合、壁面から本体前面までの距離が約40mmと短い。壁に映るテレビの影が少ないため、映像への没入感が高まり、ソニーは「映像が壁から浮かび上がるような美しい一体感」と表現している。

壁掛け設置(左)を、真横から見たところ(右)

スタンドを使った据え置き

画質面では、「4K高画質プロセッサー X1」を搭載。入力映像をリアルタイムで分析し、高精細化の「X-Reality PRO」、広色域化の「TRILUMINOS DISPLAY」、高輝度化の「X-Tended Dynamic Range」といった機能ブロックごとに最適化を行う。また、HDRコンテンツ信号にも対応している。

一方で音質面は、放送の圧縮音声をはじめとする2チャンネルの音源を、CD以上(48kHz/24bit)にアップスケーリングする「DSEE」技術を搭載した。ただし、より上位のモデルが備える「DSEE HX」(96kHz/24bitのハイレゾへアップコンバート)ではない。

「KJ-65X9000C」と「KJ-55X9000C」は、システムにGoogleのAndroidを採用した「Android TV」だ。付属の音声検索機能付きタッチパッドリモコンを使って、インターネット上の動画やアプリを検索し、4K BRAVIAの大画面で楽しめる。

本体背面(左)、壁掛け用のU字ブラケット(中央、右)

両モデルの主な仕様は、画面サイズと本体サイズ、消費電力などを除いてほぼ共通。TVチューナーは3波(地上/BS/110度CS)×2、画素数は3,840×2,160ドット、ネットワーク機能は100BASE-TX対応有線LANとIEEE802.11ac/a/b/g/n対応無線LANだ。映像入力は、HDMI×4(うち1基はHML対応)、ビデオ入力×2、コンポーネント入力×1、音声出力は光デジタルとヘッドホン(兼アナログ出力)で、USB端子×3を備える。

消費電力・年間消費電力はKJ-65X9000Cが290W・245kWh/年、KJ-55X9000Cが253W・215kWh/年。スピーカー部はメイン×2とウーファー×2の2.2chバスレフ型で、実用最大出力は30W(7.5W+7.5W+7.5W+7.5W)。外形寸法/重量(スタンド含まず)はKJ-65X9000CがW145.1×D3.9×H83.5cm/23.2kg、KJ-55X9000CがW123.2×D3.9×H71.2cm/18.4kg。