日立製作所の英国における鉄道システム事業会社である日立レールヨーロッパ社は9月3日、英国ダーラム州ニュートン・エイクリフにおいて、総額約8200万ポンドの費用を投じた鉄道車両工場の開所式を開催したと発表した。

日立レールヨーロッパ社の鉄道車両工場

新工場では、英国運輸省の都市間高速鉄道計画向けの車両やスコットランド向け標準型近郊車両「AT-200」などの製造を予定している。

開所式には、パトリック・マクローリン運輸大臣、クレア・ペリー運輸政務次官および林景一駐英国特命全権大使などが参加した。

開所式では、パトリック・マクローリン運輸大臣が、日立の幹部とともにタイムカプセルを工場の敷地内に設置。設置されたタイムカプセルには、日立が都市間高速鉄道計画向けに納入を予定しているClass800/801車両のミニモデル、近隣地域の子供たちが描いた電車の絵を撮影したデジタルデータ、ニュートン・エイクリフの地図、工場の設計を担当した建築家である二宮正行氏のプロフィールなどが格納されているという。

英国の首相であるデイビッド・キャメロン氏は「日立による巨額の投資は、力強く成長する英国経済への信頼の表れ。新しい鉄道車両工場は、雇用の創出や、次世代の都市間鉄道車両の生産を通じ、鉄道利用者の利便性を向上させると共に、英国経済がさらに成長するために必要な、インフラの強化に大きく貢献することを期待している」というコメントを寄せている。