ソニーは8月31日、同社の新規事業創出プログラム(Seed Acceleration Program)の新プロジェクトとして、「wena wrist(ウェナ リスト)」がクラウドファンディングを開始すると発表した。

「wena wrist」は、アナログ腕時計のデザインや世界観をそのままに、バンド部にデジタルテクノロジーを融合させるというアプローチで、「wear electronics naturally(自然に身につけられるテクノロジー)」という新しいコンセプトを提案する。

バンド部には、非接触ICカード技術「FeliCa(フェリカ)」を活用したおサイフケータイ機能、スマートフォンと連動して電話やメールの着信/SNSの更新を光や振動で確認できる通知機能、歩数や消費カロリーなどの活動量計としてのログ機能を搭載している。

特徴の1つに、可能な限り、従来の腕時計のバンド部に近づけるために、部品を分散させて配置していることがある。最も大きなピースに基板やバイブ、アンテナなど基幹部品を載せ、別の2つのピースにバッテリーを搭載している。

一方、ヘッド部は通常、ケースとラグが同一のパーツで構成されているが、wena wristは別々のパーツで構成している。これにより、高精度の美しい円筒形のケースと、精緻なヘアライン仕上げを実現している。ヘッド部は、ムーブメントを含めてシチズン時計株式会社が設計・製造を担当。

デザインは、Chronograph(クロノグラフ)とThree Hands(3針)の2タイプがあり、色はブラックとシルバーの2色から選択可能。

「wena wrist」(左からChronographタイプ、Three Handsタイプ)

Chronographモデルでは、文字板に配置された3つの小さなインダイヤルを微細な溝によって切り分けることで、同一面でありながら別々の機能を持ったダイヤルであることを示唆しているとのこと。

hree Handsモデルでは、文字板に緩やかな「すり鉢形状」を採用することで、文字板を斜めから見たときの視認性を高めているという。

クラウドファンディングでは、3万4800円から6万9800円(いずれも税込)の支援コースを製品代として払ってもらうことで、「wena wrist」の製作を支援してもらうという形をとる。