Alzheimer's Disease Internationalは8月25日、2050年の認知症患者予想数などに関してまとめた「The World Alzheimer Report 2015」を明らかにした。

同レポートによると、全世界には現在4,680万人の認知症患者がいるが、2030年には7,470万人にまで達し、2050年には現在の2.8倍となる1億3,150万人にまで増加すると予想されている。患者の増加数も深刻となっており、毎年990万人以上の新たな認知症患者が誕生していると推定されている。これは3.2秒ごとに1人の患者が増えている計算となる。

認知症の治療などにかかる費用も増加の一途をたどっている。2015年は、2010年比で35%も多い8,180億ドルが認知症対策費用に充てられているが、2018年には1兆ドルに達すると見込まれている。同リポートによると、この数字はApple(7,420億ドル)やGoogle(3,680億円)の市場価値を上回るという。

また、患者の多くが低・中所得国在住ということも報告されている。現在、世界の認知症患者の58%が低・中所得国に住んでいると見積もられているが、2050年には68%にまで上昇すると予想されている。

なお、詳細はAlzheimer's Disease Internationalのホームページにて確認できる(原文は英語)。