アクアマリンふくしま(福島県いわき市)はこのほど、公式Facebookにて、新屋外展示施設に導入されたカワウソの様子を伝える投稿を行った。

ユーラシアカワウソのオス「ドナウ」

豊かな自然の象徴として、カワウソの展示を実施

同館は7月20日、クウェート国から寄せられた復興支援金を活用し、開館15周年に合わせて新屋外展示施設「わくわく里山・縄文の里」をオープン。人と自然のバランスのとれた縄文時代の自然環境を再現し、自然が貧しくなった今、海に加えてそれにつながる川、上流にある山が一体となった場をつくることにより、自然の循環を考え、命の営みを考える場を提供するという。

日本にかつて生息し、2012年に絶滅宣言がなされたニホンカワウソは水辺に生息し、水中で魚、カニ、エビ、カエルなどを食べる雑食性で、豊かな水辺の環境で生きていた。いわき市内の縄文時代の遺跡からも骨が出土しており、古くから日本に生息していた哺乳類の1つとなる。

新展示棟で、楽しそうに過ごしている「ドナウ」

同施設では、ニホンカワウソと遺伝的に大変近く、外見的な類似性も高い種であるユーラシアカワウソを展示。今回、同館がユーラシアカワウソの飼育開始当初から様々な技術協力を得てきたオーストリア・アルペン動物園の厚意で、昨年繁殖したメス個体を導入し、7月20日より新しくできた展示棟にて、以前より飼育をしていたオスの「ドナウ」とともに一般公開する。

Facebookでは同施設のオープンを翌日に控えた7月19日の、新展示棟に「ドナウ」とオーストリアからやってきたメスの引っ越しの様子を紹介。「ドナウ」は気に入ってくれたようで、スタッフが植えた水草を掘り起こしたり、コケをむしったりして楽しそうに過ごしていたという。

なお同館では、アルペン動物園からやってきたメス個体の名前を、投票で決定する。投票受付期間は、7月20日~8月2日。命名式は8月22日を予定している。