星野リゾートは27日、ANAクラウンプラザホテル4施設を、米国系投資ファンドの子会社から取得することで合意したと発表した。取得額は400億円弱を予定している。

都市観光市場へ参入

取得する施設は、「ANAクラウンプラザホテル金沢」(249室)、「ANAクラウンプラザホテル富山」(251室)、「ANAクラウンプラザホテル広島」(409室)、「ANAクラウンプラザホテル福岡 」(320室)の4施設。

星野リゾートは、これまで観光市場において、リゾート滞在需要には「星のや」と「リゾナーレ」ブランドで、温泉保養需要には「界」ブランドでサービスを提供してきた。しかし、都市観光需要には商品・サービスを提供できていなかったことから、今後、都市観光市場へのサービスを充実させ、同社の新たなカテゴリーとして育てていく予定だ。

同社は、新カテゴリーの育成には10年~15年の長期的な視点で取り組む必要があるとし、今回、ANAクラウンプラザホテル4施設の経営に参画することで、市場を学び、知見を蓄え、都市観光市場のニーズにマッチしたホテルサービスのあり方を模索していきたいとしている。

なお、今回取得した4施設については、施設を所有し経営する法人を既存のまま引き継ぐ予定。現時点では、ホテル改装を含む追加投資やサービス変更の具体的な計画はないという。