アドビ システムズは27日、同社の製品情報や使い方、Tipsなどを掲載するブログ「Adobe Creative Station」において、「企業のWeb担当者に聞いてみた17の質問」と題したアンケート調査結果を公開した。

アドビ システムズのブログAdobe Creative Station

このレポートは、自社のWebコンテンツの制作や発注業務に携わる企業のWeb担当者を対象に、Webサイトの制作や制作に関わるデザイナー・デベロッパーに対してどのような意識を持っているのかを明らかにすべく実施された調査「企業のWeb担当者に聞いた17の質問」の第3弾。

今回の調査では、今後のWeb制作業務の発注量について「増える」、「やや増える」とした回答が全体の46%にのぼり、昨年の36.1%に対し約10%も増加した。その一方で、Web制作の予算については「増える」、「やや増える」との回答は全体の33%で、2.5%の増加にとどまった。ただし「増える」と回答した人に対しておおよその増加割合を尋ねた質問では、昨年よりも増加量が大きくなっている。

また、予算が増えると回答した人に対してその理由を尋ねた質問では、「会社としてWebに関連する取り組みに積極的になっているから」、「スマホやタブレットの台頭によりWebの取り組みの需要が増えているから」が1位、2位を占めているものの、その割合は合わせて76%と昨年(84.1%)から減少した。その一方で、「SNSの増加によってWebの取り組みの需要が増えているから」という項目が昨年(11.5%)から17%へ増加した。具体的にどのような案件が増えるのかという質問に対しては、昨年に続いて「Webサイトのモバイル対応」が39%と他を大きく引き離し、モバイル重視の傾向が続く。また、「新規Webサイトの立ち上げ」が11.3%から15%へ増加したほか「Web分析、アクセス解析」も9.7%から13%に増加。一方で「モバイルアプリの制作」は昨年から4.9%の減少した。同ブログでは「同じモバイル対応でも、アプリではなくWebサイトを重視する傾向が強くなっていることがわかる」としている。

このほか、Webコンテンツを企画する時に一番重視する機器についても、スマートフォンとタブレット端末の割合が上昇し、PCの割合はその分減少した。将来的な見込みについては、スマートフォンおよびタブレット端末が大幅に増加している。ただし、昨年の結果との比較ではスマートフォンが 33.8%から40.8%に上昇しているのに対し、タブレット端末は18.6%から15.1%に減少し、タブレット端末よりもスマートフォンを重視する傾向が強くなっている。

さらに、発注先を選ぶ基準としては、「価格」が圧倒的多数で1位。そして2位が「提案内容」で、3位~6位が「課題に対する解決力」、「納期」、「相手側との信頼関係」、「融通の利きやすさ」と続いた。3位~6位は昨年よりも増加したが、7位の「発注先の実績」という回答が3.5%も減少した。

今回の調査結果について、同ブログでは「発注者の信頼を勝ち取るためには、技術のトレンドを追うだけでなく、課題の解決に 必要となる地力を磨いておくことが極めて重要だと言えます。」と述べている。