ボルボ・カー・ジャパンは23日、都内で記者発表会を行い、「V40」「V40 Cross Country」「S60」「V60」「XC60」の主力5車種に、新世代パワートレーン「Drive-E」の2.0リッター4気筒クリーンディーゼル「D4」エンジンを搭載して発売すると発表した。

ボルボ「V40」「V40 Cross Country」「S60」「V60」「XC60」のディーゼルエンジン搭載車が公開された

ボルボが新たに開発した「D4」エンジンは、最高出力190PS、最大トルク400Nmを実現する一方、低燃費と高い環境性能も実現。JC08モード燃費は「V40」20.0km/リットル、「V40 Cross Country」21.2km/リットル、「S60」20.9km/リットル、「V60」20.2km/リットル、「XC60」18.6km/リットルとなった。各車種とも最新の8速ATとの組み合わせにより、ダイナミックな走行性能で走る喜びを体感できるという。

記者発表会では主力5車種の「D4」エンジン搭載車が並び、ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長の木村隆之氏がプレゼンを行った。「ボルボの販売の約90%を占める5車種にディーゼルモデルを追加することで、日本においてディーゼルが販売の主力となります。新しい時代『ディーゼルメインストリーム』をここに宣言します」と木村氏は述べた。

記者発表会に出席したボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長、木村隆之氏

ディーゼルエンジン搭載車を導入する理由について、「燃費・経済性、ドライビングパフォーマンス、環境性能のいずれも高いレベルで実現できるから」と木村氏。「V40 D4」を使用し、満タンの状態でどれだけ走るか試したことも明かし、「東京・目黒を出発し、無給油で九州自動車道宮原SA(熊本県)に到着しました。距離にして1,224km、実走燃費22.7km/リットル。その時点で残り8リットル(タンク容量62リットル)あり、満タン無給油で鹿児島市まで行くことも可能という結果になりました」と述べた。

車両価格も、同クラスのガソリンエンジン搭載車との価格差をすべて25万円に抑えており、「エコカー減税も考慮すると、その差は実質15万円程度」とのこと。自ら運転も行ったという木村氏は、「低速からの太いトルクによるパワフルさ、アクセルにすぐに応えるレスポンス、ガソリンと遜色ないエンジン回転の伸び感など、運転が楽しいプレミアムなクルマに仕上がっています」と実車に乗ってみての感想を話していた。

ボルボの2.0リッター4気筒クリーンディーゼル「D4」エンジン搭載車の価格は、「V40」349万~399万円、「V40 Cross Country」364万~414万円、「S60」454万~529万円、「V60」474万~549万円、「XC60」539万~675万円(すべて税込)。

なお、木村氏によれば主力5車種のディーゼルラインアップの拡充に続き、ガソリンエンジン搭載車も今後6カ月をめどに新たなバリエーションを導入予定とのこと。「V40」「V40 Cross Country」において、新たに「Drive-E」1.5リッター4気筒直噴ターボ「T3」エンジンを採用したモデルが9月に発売される予定。その後も2.0リッター4気筒ハイパフォーマンスエンジン「T6」、プラグインハイブリッド「T8」を採用したモデルが導入される予定で、「ボルボのパワートレーンの進化にご期待ください」(木村氏)と話していた。

「V40 Cross Country」

「V60」

「V60」