米Appleが7月21日(現地時間)に発表した2015年度第3四半期(4月-6月)決算は、売上高・利益ともに6月期の過去最高を記録した。販売台数35%増、売上高59%増と、引き続きiPhoneが成長エンジンになっている。ただし、6月期の販売台数はアナリストの予想を上回れなかった。また第4四半期 (7月-9月)の売上高見通しもアナリスト予想をわずかに下回っており、中国経済の不透明感がスマートフォン市場に与える影響が懸念される。

6月期の売上高は496億500万ドルで、前年同期比33%増。純利益は38%増の106億7700万ドル(1株あたり1.85ドル)。粗利益率は39.7% (前年同期は39.4%)だった。Thomson Reutersがまとめたアナリストの予想は売上高494億ドル、1株利益が1.81ドルだった。

6月期のAppleは、4月にFinal Cut Pro X、Motion、Compressorのアップデートをリリースし、新しいMacBookとApple Watchの販売を開始した。5月に感圧タッチトラックパッドを備えた15インチMacBook Proを発売。6月にイタリアやメキシコなど7カ国にApple Watchの販売地域を拡大し、Apple Musicを開始した。

iPhoneは販売台数が4753万4000台(前年同期比35%増)。アナリストの予測は4700万台から5100万台まで幅広く、4900万台前後が最も多かった。売上高は313億6800万ドル(59%増)。Appleの売上高の63%がiPhoneからもたらされたことになる。

iPadは販売台数が1093万1000台で前年同期比18%減。売上高は23%減の45億3800万ドル。ほぼアナリストの予想通りの販売台数だった。

Macの販売台数は479万6000台で前年同期比9%増、売上高は60億3000万ドルで9%増。新しいMacBookが好調で、需要に供給が追いつかない状態が続いているという。

サービス(iTunes、AppleCare、Apple Pay、ライセンス事業など)は、過去最高の売上高50億2800万ドルで前年同期比12%増だった。Apple TV、Apple Watch、Beats Electronics製品、iPod、Appleブランドのアクセサリなど「その他の製品」は売上高26億4100万ドルで前年同期比49%増。注目されていたApple Watchの販売台数は明らかにしていない。

地域別では、中国が売上高132億3000万ドルで前年同期比112%増と大きな伸びを続けている。日本は28億7200万ドルで9%増だった。

2015年度第4四半期については売上高490億-510億ドル。38.5-39.5%の粗利益率を予想している。アナリストの予測は511億ドルだった。