整体師のりょうです。肩こりの原因は腕にもあることを以前に紹介しました。腕のストレッチと言っても、いろいろな方法がありますので、合わないものやできないものもあります。ご自身に合った方法を見つけたならば、ぜひ続けてほしいです。

肩こりに悩む人は、「肩こりの原因は生活習慣にあり、慢性化しやすい」という言葉はきっと聞き飽きたことでしょう。ですが、生活習慣を言いかえるならば、ズバリ「癖」です。一度癖になってしまったら、なかなかそれを取り除けないです。だから肩こりはいつまでたっても治らないのです。肩こり解消のために、私と一緒にストレッチを続けていきましょう。

無理のないようできる範囲で行う

2枚並べた写真は、違う角度から撮影したものです。写真と同じように、まず右足は正座の格好のように折り曲げてください。左足は、膝を立てます。右手の手首を左手でつかんで左へ引き寄せると、右手のひじが左足の太ももの上に乗ります。身体の硬い人はここで挫折するかもしれませんが、無理のないようできる範囲で行ってください。

ひじが太ももの上にしっかり乗りますか?

ここで大切なのは、呼吸を止めないことです。右手をさらに左方向へ引き寄せ、息を吐きながら上体を前に倒します。右腕のストレッチができていることを確認してください。ゆったりとした呼吸を続けながら、20秒ほど静止します。

どこが伸びているか確認

さらにもうひとつ違うストレッチ

上体を前かがみにしたまま、下の写真のように右手のひらが前を向くように回転させます。

手のひらを返します

ゆっくりと左手で右手首を押していきます。このとき、息を吐きながら行いましょう。

ゆっくり動かしてください

無理のない程度まで右手のひじを曲げていきます。このとき、先ほどと違う右腕の部分がストレッチできているかを確認してください。ゆったりとした呼吸を続けながら、この状態も20秒ほど静止します。

先のストレッチとは違うところが伸びましたか?

身体が違えば形も違って当たり前

ストレッチというのは簡単なようで難しいです。なぜかと言いますと、人それぞれ身体の硬さが違うために、完成形が人によって違うからです。ヨガの場合は先生と同じ完成形を目指します。でも身体の硬さが違うため、無理をしすぎて身体を壊す人が出てくるケースもあるのです。

「ストレッチは、人それぞれの硬さに応じて伸びていればOK! 」と考えれば、とても簡単なのです。私と「形」が違うからといって、無理に同じにしようとすれば身体を壊しかねないです。ヨガと違って、ストレッチは「形」ではありません。重要なのはイメージです。どこが伸びているか想像しましょう!

アキレス腱のストレッチも兼ねている

実はこの2つのストレッチは、膝を立てている側のアキレス腱も同時に伸びています。だから一石二鳥のストレッチなわけです。「足首をほぐせば肩こりが治る」と言う人もいます。足首と言えばアキレス腱ですよね。腕と同時にストレッチすれば、肩こり解消効果も2倍期待できるというわけです。しっかり伸ばすには、かかとを床から離さないように心掛けることです。うまくできたら、反対側も同様にやってくださいね。

著者プロフィール

鮎川 良
奈良県の学園前にて「RYO整体院」を営む整体師ランナー。整体師だからこそ分かる身体のメカニズムを基に、ストレッチの重要性を説き、クリニックも開催する。ストイックにタイムを追求するよりも、健康で楽しいマラソンライフを提案。筋肉痛になりにくい身体作りや疲労回復のケア方法、自身が提唱する疲れにくいランニングフォーム「エンジョイラン走法」で、フルマラソン走破を目指す人のサポートをしている。著書に『がんばらないで楽に長く走る』(学研パブリッシング)がある。また、累計283万アクセス超の人気ブログ「整体師に学ぶ~マラソンによる筋肉痛改善方法と、フル完走ノウハウ」も執筆している。