島津製作所は7月8日、高速液体クロマトグラフィ分析装置「Nexera LC-MS/MS システム」と「Prominence LC-MS/MS システム」を同社として初めてクラスI医療機器に登録し、販売を開始すると発表した。

質量分析装置はその高感度化と高速化に伴い、代謝異常診断や薬物モニタリングなどを目的として、血液や尿などの生体試料中の成分を分析する臨床診断分野での用途に利用が拡大している。

同社は2013年に高速液体クロマトグラフ(LC)と高速液体クロマトグラフ質量分析装置(LCMS)の製造に関して、医療機器向け品質マネジメント国際規格であるISO13485認証を取得。2014年にはLCとLCMSを米国食品医薬品局(FDA)のクラスI医療機器として登録するなど、分析機器の医療分野での利用に向けた取り組みを展開し、今回の登録につなげた。

価格はそれぞれ「Nexera LC-MS/MS システム」が2820 万円~(税別、価格はシステム構成による)、「Prominence LC-MS/MS システム」が2630 万円~(税別、価格はシステム構成による)。同社は、両製品について「体外診断医療機器として大学や病院、臨床受託分析機関などのヘルスケア市場に投入し、国内の臨床医療市場における質量分析装置の応用をいっそう加速させます。」とコメントしている。

「Nexera LC-MS/MS システム」の構成例