大日本印刷(DNP)はこのたび、現在地から目的地までのルートを3次元表現で分かりやすく案内する、インバウンド (訪日外国人) 対応のデジタルサイネージシステムを開発した。

同システムは、パンフレット等に印刷された2次元コードを専用端末のカメラに読み取らせると、現在地から目的地までの案内ルートがデジタルサイネージの画面上に3次元で表示されるもの。

同社によると、近年、駅の複合施設化や商業施設の大型化などが進み、紙の案内図では現在地から目的地までの行き方が分かりにくいほか、利用者は、目的の店舗や施設を探し、現在地からの経路を自分で考える必要があったという。

このような課題を解決するため、同社は、駅や商業施設などの屋内にデジタルサイネージを設置し、現在地から目的地までのルートを3次元でわかりやすく表示するシステムの開発に至ったという。

同システムの価格は、その開発費として500万円~(専用端末1台設置・案内先約10箇所の場合)を想定する。

なお、今回、DNPと東日本旅客鉄道(JR東日本)が共同で開発したシステムをJR東京駅構内に4台設置し、7月3日~8月31日にわたり有用性検証のための実証実験を行う。

設置場所は、改札内の4箇所(1階の中央通路インフォメーションセンター横と八重洲中央口、地下1階のステーションコンシェルジュ東京近く、丸の内地下中央口付近エスカレーター手前)で、案内先には、東京駅構内の見どころ施設8箇所と改札口10箇所が設定されるという。

DNPは今後、鉄道や航空事業者、商業施設などにシステムを開発・提供し、2018年度までに10億円の売上を目指す考えだ。