(写真左から)アルミン役の本郷奏多、ミカサ役の水原希子、エレン役の三浦春馬、ハンジ役の石原さとみ、樋口真嗣監督。(c)2015 映画「進撃の巨人」製作委員会 (c)諫山創/講談社

諫山創「進撃の巨人」を原作とする実写映画の完成報告会見が、去る7月2日に長崎・端島、通称軍艦島にて実施された。

会見に臨んだのは主人公エレン役の三浦春馬、ミカサ役の水原希子、アルミン役の本郷奏多、ハンジ役の石原さとみ、樋口真嗣監督の5名。撮影クランクインの地・軍艦島にて、映画完成を報告した。三浦は「この『軍艦島』は降り立った瞬間にここの持つ歴史を肌で感じ、そんな中で撮影した本作ですので、映像はもちろんのこと、音も含めて大迫力の作品となりました。自分たちが公開を楽しみにできる作品に仕上がりました!」と自信たっぷりに語る。

また本作を鑑賞した諫山のコメントがサプライズで披露された。諫山は「僕自身から『原作の枠を取っ払ってほしい』とお願いをして『ビルの上で生活する人類』や『主人公がジャン』などあえて原作とは違う設定を提案しました」と驚きの告白。「それらはさすがに採用されませんでしたが」と繋げつつ、実写化不可能と言われていた本作の前後編を観て「巨人の恐怖や迫力が凄かったです。それだけではない巨人の愛らしさも出ていて、とても興奮しました!」と感想を述べた。これに三浦は「すっごくうれしいですね!」と感動しきり。水原も安堵の表情を浮かべていた。

映画「進撃の巨人」は、8月1日公開の前編「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」と、9月19日公開の後編「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」の2部作。主題歌はSEKAI NO OWARIが担当する。

諫山創

人食い巨人の話を19才で考えついた時「物作りのプロの方たちに、この物語を作ってほしい」と思っていました。
ですがそんな機会があるはずもなく、自分は下手くそなりに気持ちをぶつけて「進撃の巨人」という漫画を描きました。
それから数年が経ち、実写映画化の話をいただいた時、改めて「プロの方たちによる人食い巨人の話を作るチャンスなんじゃないか」と思ったんです。
だから僕自身から「原作の枠を取っ払ってほしい」とお願いをして「ビルの上で生活する人類」や「主人公がジャン」などあえて原作とは違う設定を提案しました。
それらはさすがに採用されませんでしたが、広い視野で物語を作っていただきたかったのです。

一足先に前後篇、観させていただきました。
巨人の恐怖や迫力が凄かったです。それだけではない巨人の愛らしさも出ていて、とても興奮しました!
映画化は、原作を再現することではなく、面白い作品を作ることが目的であるべきだと思っています。
そしてそれはこの映画で達成されたのではないかと思っています。

三浦春馬コメント

本作のクランクインをしたこの「軍艦島」で、こうして完成報告会見をしに戻ってこられて、とても幸せな気分でいっぱいです。この「軍艦島」は降り立った瞬間にここのもつ歴史を肌で感じそんな中で撮影した本作ですので、映像はもちろんのこと、音も含めて大迫力の作品となりました。自分たちが公開を楽しみにできる作品に仕上がりました!早く観て頂きたいです。ぜひ楽しみにしていてください!

水原希子コメント

こうして撮影をした地に戻ってこられたことがとてもうれしいですし、とても不思議な気持ちです。
クランクインの際、「軍艦島」に足を踏み入れた瞬間に、この空間に圧倒されました。怖いところというよりは、昔、活気があったんだなというエネルギーを感じた場所です。
エンターテイメント性にあふれた作品に仕上がったと思いますので、ぜひとも楽しんでください!

本郷奏多コメント

もう間もなく世界遺産に登録される「軍艦島」でこうして完成報告会見をできるということに、この映画のスケールの大きさを感じています。原作大ファンだったので、少し不安もありましたが、間違いなく自信をもって届けられる作品になりました。特撮で撮影した巨人の生物感を大きいスクリーンでご覧ください!

石原さとみコメント

いままでいろいろな会見をしてきましたが、海の目の前で会見をすることは初めてなので、とても清々しい気持ちです。クランクインをするときは、「軍艦島」にむかう船の中で、不安とプレッシャーに押しつぶされそうになっていましたが、今こうして無事に完成して、ここで会見をできることにホッとしていますし、とてもうれしい気持ちでいっぱいです。スピンオフも含めて1年近く「ハンジ」という役と向き合ってきたので、本当に勉強して、研究しました。出来上がった作品を観て「ハンジ」と付き合えてよかったと感じることができました。

樋口真嗣監督コメント

この「軍艦島」はただの廃墟ではなく、ある日、突然人がいなくなってそのまま放置されている場所で、まさに「進撃の巨人」の世界観にフィットした、“哀しくて美しい場所”です。本当に無理を言ってお願いして撮影させてもらった場所なので、こうしてここで会見できてとても嬉しいです。

山内章弘エグゼクティブプロデューサーコメント

世界中が待ち望んだコミック「進撃の巨人」が、樋口真嗣兵団長の元、そして心臓をささげた若き俳優陣らによってついに完成いたしました。なかなか撮影のできないこの「軍艦島」という場所でクランクインをし、こうしてまた戻ってこられたことをとてもうれしく思います。