SAPジャパンは7月2日、アナリティクス関連製品の新製品「SAP Predictive Analytics 2.2」を提供開始した。今回のバージョンアップでは予測分析能力を強化、広範なデータセットに基づいた予測的な洞察を得られるようになり、高速かつ正確なリアルタイムの予測が可能になるという。また併せて、「SAP Cloud for Planning」の新しいモバイル・アプリケーションも提供開始した。

ビッグデータやIoTで生成されるデータには高次元かつ広範という性質があり、分析時に難しい問題が発生することがあるという。

新製品は広範なデータセットを自動的に処理するため、予測モデリングの効率と精度の双方を改善するとのこと。リアルタイムで得られる洞察により、顧客行動についての理解を深め、顧客対応を改善し、確かなビジネス価値を生み出して、最終的には収益性を高めることができるとしている。

同製品は、IoTとSAPのエコシステム、SAP HANAプラットフォーム、ユーザー・エクスペリエンスでそれぞれ機能を追加または強化した。

IoTとSAPのエコシステムでは広範なデータセットのサポートおよびSAP Business Warehouseアプリケーションとの統合を実現し、オフライン・モードを搭載した。

SAP HANAプラットフォームでは、自動予測ライブラリー(APL)の新しいアルゴリズムを搭載し、SAP HANAのビューとの統合を強化した。

ユーザー・エクスペリエンスでは、R統合の改善、モデル比較機能の追加、モデル管理機能の拡張を実施した。

同じく新たに提供開始したSAP Cloud for Planningモバイル・アプリケーションを利用すると、人を中心とし分析機能を統合したプランニング・ソリューションのソーシャル・コラボレーション機能を、さらに強化できるという。

同製品は、個人向けアプリケーションのようなシンプルな操作感のユーザー・インタフェースを備え、ユーザーはどこにいてもリアルタイムでイベントの通知を受け、プランニングについてディスカッションが可能とのことだ。

さらに同社は、属性ベースの動的承認と技術データのエクスポート・コンプライアンスに基づき、同社のガバナンス/リスク/コンプライアンス (GRC) ソリューションを補完・拡張するソリューションとして、「NextLabsソリューション」の再販を開始する。

NextLabsのSAP Dynamic Authorization ManagementおよびSAP Technical Data Export Complianceの目的は、コラボレーションと法令遵守を推進し、サプライチェーンの効率を最適化し、データとネットワークのセキュリティを強化することにあるという。