働く女性は職場でもプライベートでも対人関係に悩む傾向が、ピースマインド・イープの調査・研究機関である国際EAP研究センターの調査で浮かび上がった。

同調査は、同社のEAP(従業員支援プログラム)サービスを導入している団体の従業員53万9,392人のうち、カウンセリングやフォローアップを行った3,557件を対象に実施。調査期間は2014年4月1日から2015年3月31日まで。

予約制相談における問題を職場とプライベートに分類すると、プライベートに関する相談内容の割合が男性は25%強であったのに対し女性は約40%と、男女間で差が見られたという。

相談内容における職場とプライベートの比率(男女比較)

問題の内訳では、男性は職場では仕事の問題が最多だったのに対して、女性は職場での対人関係に関する相談が20.9%、プライベートでの対人関係に関する相談が22.4%であり、職場・プライベートとも対人関係の悩みがトップだった。

相談内容の内訳

この結果を受けて同センターは、職場とプライベートの両方において、女性は男性よりも人とのコミュニケーションにストレスを感じていることを示唆していると指摘する。このような悩みの解決とストレスの軽減には、例えば、職場で円滑なコミュニケーション体制を整える、社員同士で情報交換や気持ちの共有ができる場を作る、外部の心理相談窓口を利用するといった施策が役立つ可能性があるという。

また補足事項として、女性の対人関係以外のプライベートな相談内容には「自分、家族・パートナーの健康に関する悩み」「仕事と家庭の両立」「子供の教育問題」「介護問題」「育児問題」などが挙げられている。このような悩みに対しては、私生活の問題解決をサポートするワークライフ・サービスなどが、女性の負担や責任を軽減することでより仕事に集中でき、女性のさらなる活躍と能力の発揮を促すことに貢献できると、同センターはみている。