帝国データバンクはこのほど、国内主要112行の預金・貸出金等実態調査の結果を発表した。それによると、地方銀行の利ざや確保が厳しい状況であることがわかった。

2015年3月末時点の預金残高は658兆2,324億8,800万円。前年同時期比29兆4,381億3,300万円増となり、3業態全てで増加した。一方、預金利息(支出)は、大手銀行が増加した一方、地方銀行、第二地方銀行は減少した。

2015年3月末時点の貸出金残高は481兆537億5,300万円。前年同時期比21兆2,760億7,800万円増となり、3業態全てで増加した。ただ、貸出金利息(収入)は、大手銀行が増加したのに対し、地方銀行、第二地方銀行は減少した。

2015年3月期の貸出金利息(収入)と預金利息(支出)の差額(本業利ざや)は5兆9,056億2,200万円で、前年同時期比282億6,000万円の増加。業態別では、大手銀行が増加した一方、地方銀行、第二地方銀行は減少し、利ざや確保の明暗がはっきり分かれた。

収支状況

預金、貸出金の推移を地域別に見ると、預金、貸出金ともに九州と中国での伸びが大きいことが判明。他方、北海道は貸出金(0.22%増)の伸び率が低く、同エリアの企業業績などへの影響が注目される。