EMCジャパンは6月25日、オープンソース化した「ViPR Controller」を提供すると発表した。これは、「EMC ViPR Controller(ヴァイパー・コントローラ)」をベースとするオープンソース・プロジェクト「Project CoprHD(カッパーヘッド)」をオープンソース・コミュニティ向けにリリースしたことを受けたもの。ViPR Controllerを機能強化した新バージョンのソースコードは、2015年第3四半期に提供開始の予定。なお、Project CoprHDは、GitHubで一部を既に提供開始している。

Project CoprHDは、同社の商用ソフトウェア製品を基盤とするオープンソース・プロジェクトとしては初とのこと。同プロジェクトが提供する「ViPR Controller」のコード(全てのストレージ自動化とコントロール機能)は、コミュニティ主導の開発環境でオープンに利用可能になるという。

同プロジェクトのライセンスは、Mozilla Public License 2.0(MPL 2.0)に従って提供する。ユーザー/パートナー/開発者/ストレージ・ベンダーは同プロジェクトの機能と能力にアクセスし、これらの拡張や強化に貢献できるようになるとしている。また、全てのストレージ・ベンダーは同プロジェクトを利用し、エコ・システムを広げるとともにオープンな標準APIを利用できる。

同プロジェクトのAPIは、ストレージの自動化についてベンダーに依存しない一元化したコントロール・ポイントを開発者に提供できるよう設計したという。企業は、同プロジェクトの開発成果を反映した商用バージョンによって、自動化したワークフローを利用する新しいサービス・カタログを開発し、顧客ごとに異なるニーズへ対応可能になるとしている。

ViPR Controllerは、同社とサードパーティ・アレイの双方に向けてシンプルなストレージ管理のために提供するソリューションであり、同社は今後も商用ベースで販売を継続するとのこと。 同製品と同プロジェクトのコアとなる機能や特長は、同じという。さらに、同製品のユーザーは同社のグローバルなサポート/プロフェッショナル・サービスを利用できるとしている。