ノークリサーチは6月22日、2014年度の国内PCサーバの出荷状況を発表した。これによると、2014年度全体の出荷台数は51万1075台で前年比95.9%の微増となった。

同社は、2014年度下期のサーバ市場について、景気の回復を背景に上期の落ち込みからすると活性化してきたと分析。特に、下期後半は大企業の製造業を中心としてIT投資への需要が戻ってきたという。

一方、 出荷金額は3195億円となり、対前年比104.1%で前年を上回った。その背景には仮想化、集約化によるディスクやメモリを多く搭載したサーバが増えていることに加え、円安による実質的な値上げにより平均単価が高まり、その結果として金額市場は伸びているとしている。

形状別では、ラック型が構成比で57.2%と、過去10年間で最も大きな割合を示した。台数も約29万台の過去最高の出荷台数となった昨年には及ばなかったが、対前年比99.0%とほぼ同水準にて推移した。同社によると、集約効果の高いラックサーバに需要が集中しつつあるという。

メーカー別では、NECが昨年の25.0%から25.2%へポイントを上げてトップシェアを維持した。形状別では、タワー型が昨年の29.1%から30.8%と1.7ポイント上げて、トップとなった。同社の特徴としては、年間を通じて大型の案件は少なかったが、数百台クラスの案件を製造業などの大手企業を中心に安定的に確保できていることが挙げられている。

第2位は富士通で23.4%から23.6%へシェアを増やしたが、タワー型のシェアは昨年の31.0%から28.9%と減らし、首位をNECに譲った。第3位はヒューレット・パッカードで、22.3%のシェアで昨年21.8%をプラス0.5ポイント上回った。ラック型は24.1%とトップシェアを維持し、ブレードも30.3%とプラス6.4ポイントシェアアップし、ラック同様にトップシェアとなった。

2014年度PCサーバメーカーシェア 資料:ノークリサーチ