EMCジャパンは6月22日、エンタープライズ向けハイエンドストレージ「EMC VMAX3」の機能強化を発表した。価格は個別見積、提供開始は2015年第2四半期より順次。

EMC VMAX3の外観

新製品は、ソフトウェア・ベースのデータ・サービスと基盤になるハードウェアの分離により、ローカル・レプリケーション/リモート・レプリケーション/ストレージ階層化といった機能を同社の他のプラットフォームや他ベンダーのプラットフォームに拡張可能になるとしている。

今回の機能強化は、FAST.Xの提供、「EMC ViPR Controller」ソフトウェアとVMAX3の統合、「EMC XtremIO」フラッシュ・ストレージへのストレージ自動階層化、クラウドへのストレージ自動階層化、VMAX3アクティブ/アクティブ・レプリケーションを柱とする。

FAST.Xの提供により、データセンター全体およびデータセンターを越えた環境に自動階層化機能を拡張するという。エンタープライズ・データ・サービスを複数のプラットフォームに拡張すると共に、サービスレベル目標をVMAX3から他のストレージ・デバイスに広げることが可能になるとしている。

VMAX3とViPR Controllerの統合では、ストレージ・サービスの提供を自動化できるとのこと。同社はSDDC(Software-Defined Data Center)におけるVMAX3ゲスト・コンテナで、ViPR Controllerの機能検証(PoC)を提供している。

VMAX3とXtremIOの統合では、XtremIOによるデータ削減を実現できるという。また、VMAX3プラットフォームと「XtremIO X-Brick」を統合して提供するオプションも用意。これにより、低いレイテンシで圧縮したデータ層の容易な展開と管理が可能になるとのこと。

クラウドへのストレージ自動階層化は、VMAX3と「EMC CloudArray」の統合による。アクティブなワークロードをコスト効率に優れたクラウド・ストレージへ移動するとし、これによりストレージ・コストを最大40%削減すると共に、拡張性に優れたバックアップ容量を確保できるとしている。

VMAX3アクティブ/アクティブ レプリケーションは、2015年内に提供予定の「SRDF/Metro」機能の強化により実現。ノンストップのデータ・アクセスと最適なリソース・バランスを実現する、アクティブ/アクティブの高可用性環境を提供するという。

提供開始時期は、FAST.Xが2015年第2四半期、SRDF/MetroとFAST.Xによる「CloudArray」およびサードパーティ・ストレージのサポートは2015年内の予定。