日本SGIは6月22日、東京大学物性研究所(ISSP)の次期スーパーコンピュータ(スパコン)システムを受注したと発表した。

同システムは、理論演算性能が合計約2.65PFlopsと同社が国内で納入したシステムとしては最大級のものとなる。具体的には、多数のノードで並列処理するクラスタシステムと単一ノードで高速処理を実現する共有メモリシステムの2系統のシステムが更新され、クラスタシステムには、インテル XeonプロセッサとNVIDIA Tesla GPUアクセラレータをハイブリッド構成した「SGI ICE XA」が総計1,872ノード、44,928コア、239.616TBのメモリを搭載した並列計算システムとなる。また、1,872ノードの内、288ノードにGPUアクセラレータを576枚搭載することで、総理論演算性能値2.62PFlopsを達成している。

一方の共有メモリシステムは、インテル Xeonプロセッサを搭載した19台の「SGI UV システム」(合計760コア/19TBメモリ)が導入され、1ノードあたり1TBの共有メモリを搭載した理論演算性能値31.6TFlopsのシステムとなる。

なお、同システムは全国の物性科学研究者の共同利用施設として2015年7月1日より稼働開始する予定で、ISSPでは、並列度の高い計算を用いた先端的研究の推進、大規模並列ソフトウェア・アルゴリズムの開発とその普及を推進していく方針としている。