8月8日に公開される特撮映画『手裏剣戦隊ニンニンジャーTHE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖!』の製作発表会見が10日、都内で行われた。

上段左から矢野優花、山谷花純、伊勢大貴、中澤祥次郎監督、下段左から西川俊介、藤本敏史、多和田秀弥、松本岳、中村嘉惟人

本作は、毎年夏恒例となる『スーパー戦隊』『仮面ライダー』の2本立て映画の最新作として、従来よりも「テレビシリーズを重視したストーリー」「テレビでは見られないゴージャスな見せ場」を強く意識して制作。『ニンニンジャー』では、忍びの者だけが行くことのできる「忍隠れの里」を舞台に、牙鬼軍団の侍大将・弓張重三に襲われた忍隠れ城の城主・八角辰之助を救うべく、新戦士スターニンジャーを加えた6人のニンニンジャーの活躍が描かれる。この日の会見には、西川俊介、松本岳、中村嘉惟人、矢野優花、山谷花純、多和田秀弥ら『ニンニンジャー』のキャストと、エンディング主題歌を歌う伊勢大貴、中澤祥次郎監督、劇場版のゲストとして出演するお笑いコンビ・FUJIWARAの藤本敏史が登壇した。

約20メートルの石垣を上る忍者アクションに挑んだというアカニンジャー/伊賀崎天晴役の西川は、「人生の中で石垣を上るなんて経験はなかなかできないので、貴重な体験だった」と撮影を振り返りながら、「忍者らしさと夏らしさを満載し、燃えまくる映画です」と本作をアピール。続く、アオニンジャー/加藤・クラウド・八雲役の松本は「最初から最後まで内容のつまった、ツッコミどころも満載の作品なので、子供から大人まで大勢の方々に観て欲しいです」と呼びかけた。

ニンニンジャーを「ニンジンジャー」と言い間違い、藤本にツッコまれたキニンジャー/松尾凪役の中村は「熱くカッコいいアクションが見どころ!」と忍者アクションを推すも、「あれ? 緊張しすぎて頭が真っ白になっちゃった……」と緊張のあまり固まってしまう一幕も。続く、シロニンジャー/伊賀崎風花を演じる矢野は「お城やカラクリ屋敷が出てきて、おもちゃ箱のような作品。エンディングダンスをいつもより張り切ってやりました」と、得意のダンスを紹介。モモニンジャー/百地霞を演じる山谷は「映画ならではの迫力。ジュッカラゲ(敵の兵隊)もたっくさん出現します。私たちの熱い思いもたくさんつめこみました」と笑顔を見せた。

アメリカから来た新戦士スターニンジャー/キンジ・タキガワ役の多和田は「楽屋で藤本さんから『忍ぶどころか、しゃべり倒せ!』って励まされたので、がんばってしゃべりたいと思います」と張り切りつつ「撮影現場では、いつも優花ちゃんと一緒に藤本さんのパクリ芸(他の芸人のギャグを恥ずかしげもなくパクる藤本の得意技)をやっていたくらいファンだったので、今回藤本さんがゲストに来られると聞いて『パーリナイッ!』とハイテンションになりました」と、充実した撮影の日々だった様子。TVシリーズと同じく、本作でもエンディング主題歌として使われる「なんじゃモンじゃ!ニンジャ祭り」は、毎回ニンニンジャーが披露するダンス(振り付け:ラッキイ池田)との絶妙なるマッチングもあって、子供たちに大人気。この好評に満足げな伊勢は「エンディングを楽しんでいただけて、歌っている身としてはうれしいかぎり。映画の公開が楽しみです。たくさんの人に観てもらいたいです」と喜びをあらわにしていた。

そして、もともと忍隠れ城の城主だが、たたりによって恐竜の姿に変えられたという八角辰之助を演じる藤本は、西川たちのあいさつ中にも相づちやツッコミを細かく入れまくりで、会場に奇妙な緊張感と乾いた笑いを提供。自身のあいさつになると「僕だけオッサンでブサイクで、スタッフの悪意を感じますね」と自虐しながら「僕の役はストーリーのキモ、言ってみれば主役です。僕だけを、僕だけを! 観てください」と大きな顔で強烈な自己主張を続けていた。

また、出演オファーを受けた時は、「やっと来たか……」と、最初はニンニンジャーを助けるカッコいい役かと思っていた藤本は、恐竜に変身する殿様というキャラクターな上に、撮影現場では「ロケではゴリラやってもらえます?」と言われ、「俺は恐竜なのにゴリラなのか! なんやねんそれ!」と思わずツッコんでしまったという。嫁に逃げられたという役柄にちなんで、夫人であるタレントの木下優樹菜に逃げられた場合どうするか? という問いには「絶対ないです!」と言いながらも「もしもあるとすれば、全力をあげて引き止めますよ。もう泣いて泣いて!」と叫んで周囲を笑わせた。

そして中澤監督は、本作について「甲賀忍者の里がある滋賀県、伊賀忍者の三重県、そして真田忍者の信州・上田、風魔忍者の小田原にロケーションを敢行しまして、まさに忍者づくしの30分です」と、忍者ゆかりの地で繰り広げられる忍者アクションの見せ場を強調し、映画ならではの大迫力をアピール。さらに「恐竜殿さまの声も藤本さんに演じてもらいましたが、藤本さん、顔はコワいですけれど声がすごく可愛らしい感じで、ちょっとビックリ(笑)。楽しい作品になりました」と、藤本のゲスト起用に確かな手ごたえを感じていたようだった。

『手裏剣戦隊ニンニンジャーTHE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖!』は8月8日より、全国東映系劇場にて公開。同時上映は『劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー』。