JPCERT/CCのWebサイトから

一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は26日、国内でのランサムウェア感染が増加していることに関して、注意を呼びかけた。

ランサムウェアはマルウェア(悪意あるプログラム)の一種で、感染した端末内のデータを勝手に暗号化し、元に戻すには金銭が必要とユーザーに要求する。これまでは諸外国で多数の被害が確認されていたが、最近は日本国内でも感染事例が急増中だ。ランサムウェアに感染し、犯人に対して仮に金銭を支払っても、暗号化されたデータが元に戻るとは限らない。

JPCERT/CCによると、攻撃者は何らかの方法を用いてターゲットにしたWebサイトを改ざんし、アクセスしてきたユーザーを別の攻撃用サイトへと誘導。そこには攻撃用のツールキットが仕込まれており、ユーザーのPCに存在する脆弱性を狙ってランサムウェアを感染させようとする。JPCERT/CCの調査では、以下の脆弱性が攻撃に使われていることを確認した。

  • CVE-2015-0313 (Adobe Flash Player)
  • CVE-2014-6332 (MS14-064)

なお、ユーザーの環境によっては、攻撃に悪用される脆弱性が異なる可能性がある。JPCERT/CCでは「Microsoft Windows、Adobe Flash Playerをはじめ、Java、Internet ExplorerなどのOSやソフトウエアを最新版に更新することをお勧めします」としている。