川崎重工はこのほど、山陽電気鉄道が導入する新型車両6000系6両(3両2編成)を受注したと発表した。神戸市にある兵庫工場で製造し、年度内に納入する。

山陽電気鉄道6000系外観イメージ

「当社は1923年(大正12年)に山陽電気鉄道の前身会社である神戸姫路電気鉄道へ1形電車を納入以来、長きにわたり車両を供給してきました」と川崎重工。1962(昭和37)年には、国内初のオールアルミ合金製電車2000形を納入している。山陽電気鉄道へ車両を受注するのは、2000年に納入した5030系以来、15年ぶりだという。

山陽電気鉄道6000系は、普通車運用から2編成を連結した直通特急運用まで幅広く対応できる車両として設計。車体はアルミニウム合金製で、長さ18.9m、幅2.75m、高さ約4m。「環境にやさしく、安全・快適な車内空間の提供」をコンセプトに、VVVFインバータ制御装置の採用や照明装置のLED化による省エネ化、全閉外扇型誘導電動機やフラット防止機能付きブレーキシステムの採用により、車内外の騒音低減を図る。

車内には車いす・ベビーカースペースを全車両で設置するほか、すべての出入口に誘導鈴とドア開閉予告灯を配置。多言語対応の液晶型案内表示器も1両に3カ所設置し、快適な車内空間をめざす。外観は山陽電気鉄道のコーポレートカラーである赤色を基調に、側面には朝日をイメージしたオレンジグラデーションをデザイン。車内座席シートにも外観と調和した赤色を用い、兵庫県花「のじぎく」をあしらった。