日本マイクロソフトは5月18日、ワコールが店舗販売員のスキルアップを実現するシステムとしてWindowsタブレット、Microsoft Azure、Office 365を採用したと発表した。

ワコールは各店舗販売員にWindowsタブレットを配布するとともに、教育用コンテンツをクラウドサービスの Microsoft Azure上に配置。コンテンツをWindows アプリ、Office 365に加え、ソリマチ技研の接客システム「UNITE-R2 セールスコンシェルジュ」を活用し、以下の取り組みを進める。

  • ビューティーアドバイザー向けの教育用テキストとカタログの電子化

  • Microsoft Excelでの教材レイアウト、データ管理

  • Microsoft Excelによる商品情報の更新作業

  • Microsoft SharePoint Onlineでの確認テストによる学習状況の追跡調査

  • SharePoint Onlineによるノウハウ・成功事例などのリアルタイムな情報共有

  • Windowsタブレット上カタログの接客での活用

ワコールが販売員の教育にWindowsタブレットを採用した経緯には、販売戦略や営業体制を見直し、縮小均衡にある国内のアパレルマーケットを活性化させる狙いがある。Windowsタブレットを販売員が用い、イベント企画などを店舗と直接交渉・商談できる能力などの新たなスキルを養うことで、生産性の向上が期待されている。

首都圏の主要25店舗では、Windowsタブレット65台の展開を完了し、今後1年半程度をかけて国内の百貨店約240店舗にWindowsタブレットを導入していく計画。導入完了後は、百貨店の販売員約1000人に対し、約3人に1台の割合でWindowsタブレットが配置されることになる。また、本システムはMicrosoft Azure上に展開されているため、こうしたWindowsタブレットの利用拡大に対し、柔軟に対応できる環境も整っている。

販売員による接客のイメージ

Windows アプリの画面イメージ

SharePoint Onlineを活用した店舗間の情報共有のイメージ