『ガンバの冒険』白組制作の3DCGアニメが10月公開、古沢良太が初のアニメ脚本

斎藤惇夫氏の児童小説が原作で1975年に放送されたTVアニメ『ガンバの冒険』が、3DCGアニメーション映画『GAMBA ガンバと仲間たち』として復活を果たし、2015年10月10日に公開されることが明らかになった。制作は、VFXで知られる映像制作会社・白組が担当する。

2015年10月10日に公開されることが発表された『GAMBA ガンバと仲間たち』

1972年に刊行された児童小説『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』を原作とし、その後にTVアニメ、アニメ映画、劇団四季のミュージカルなど、さまざまなメディア展開が行われた『ガンバの冒険』は、小さなネズミたちが力を合わせて巨大な敵に立ち向かう壮大な冒険物語。今回、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』のVFX、『STAND BY ME ドラえもん』の3DCGアニメなども記憶に新しい、白組のトップクリエイターたちが3DCGアニメーション映画として、ガンバたちの縦横無尽な大冒険活劇の創造に挑む。同シリーズのアニメ映画は、1991年に公開された『ガンバとカワウソの冒険』以来24年ぶり。

構想15年、製作期間10年、総製作費20億円をかけたビッグプロジェクトになった本作だが、白組の島村達雄社長は「3DCG映画で、日本がこれ以上遅れを取ったらアメリカの背中が見えなくなる」と企画の経緯を説明。特にピクサーによる『トイ・ストーリー』シリーズでその危機感がさらに強くなり、シリーズ2作目が発表された翌年の2000年から本格的に企画がスタートしたという。

脚本は、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』や『寄生獣』、TVドラマ『相棒』や『リーガルハイ』などで知られる古沢良太氏がアニメ作品の脚本に初挑戦。企画・総監督に白組の副社長・小川洋一氏、監督は3DCGアニメーション『うっかりペネロペ』の河村友宏氏、PS2用ソフト『Rule of Rose』の小森啓裕氏が共同監督として起用される。

小川総監督は兼ねてから「今の技術を使って『ガンバ』を3DCGにしたらすごいのでは」と感じており、ビックプロジェクトの作品に『ガンバの冒険』を選んだ理由として「3DCGアニメは製作に時間がかかるため、完全オリジナルよりもブレない軸があって面白いストーリー」「いろいろなタイプの動物キャラクターが出てくる作品」を挙げ、原作でのリアルな動物の挿絵も意識して製作したと語っている。

左から小川洋一氏、島村達雄社長、河村友宏氏、小森啓裕氏

共同監督として名を連ねる河村氏と小森氏は「原作の良さを残しつつ、当時のアニメとは違う作品としてどう作り替えていくか」という点に苦労し、ピクサー作品に対抗できるレベルを目標としつつも、同じことをするのではなく日本人なりのアニメーション表現にしたいと考えたという。具体的には「日本人に受け入れやすい人間的な感情表現と、動物的なアクションをわけてキャラクターを作った」と説明した。

また、エグゼクティブ・プロデューサーには『スパイダーマン』『アイアンマン』『X-MEN』のプロデューサーとして知られ、日本のアニメやマンガにも精通しているアヴィ・アラッド氏が就任し、世界展開も視野に。島村社長によれば、アヴィ氏が来日した際にたまたま本作を観せたところ「このアニメなら北米でも通じるかもしれないよ」と語ったことが発端だという。

劇伴を手がけたのは、映画『それでも夜はあける』(2013年)で高い評価を得たベンジャミン・ウォルフィッシュ氏。同氏の指揮のもと、ビートルズが録音を行ったことでも有名なロンドンのアビー・ロード・スタジオにて、フルオーケストラ演奏の収録が実現している。あまりの展開に、ロンドンのスタジオへ行った小川氏や河村氏は「ドッキリじゃないか」と思ったという。

このように世界的な豪華製作陣が勢ぞろいしたが、ハリウッド色になっているのではなく、あくまで白組が作り上げた作品としてブラッシュアップしたという本作。島村社長は、世界を視野に入れ、クオリティやテンポがアップしたという完成度に自信をのぞかせていた。また『ガンバの冒険』といえば、アニメで野沢雅子(ガンバ)、大塚周夫(ノロイ)、ヨイショ(内海賢二)といった大御所声優陣が務めていたが、本作のキャストは未定。TVアニメのキャストが出演するのかどうかも含め、現在キャスティングの真っ最中だという。

『GAMBA ガンバと仲間たち』は、2015年10月10日全国公開。

(C)SHIROGUMI INC., GAMBA

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