ガートナー ジャパンは4月28日、日本企業のクラウド・コンピューティングへの取り組みに関する調査結果を発表した。これによると、クラウド・コンピューティングの採用率は16%となり、2012年の10%から上昇したことがわかった。

種類別では、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)が28%と最も採用率が高く、続いてプライベート・クラウド(23%)、ホステッド・プライベート(18%)、PaaS(サービスとしてのプラットフォーム、16%)、IaaS(15%)、ハイブリッド(12%)、デスクトップ(10%)の順となった。

日本におけるクラウド・コンピューティングの採用状況 資料:ガートナー・ジャパン

リサーチ部門 バイス プレジデント 兼 最上級アナリストの亦賀忠明氏は、「調査結果はあくまでも回答者が回答したものであり、世の中で必ずしもクラウドではないものまでがクラウドと呼ばれている状況、いわゆる『何でもクラウド』となっているなかで、回答には本来クラウド・コンピューティングとは呼べないものが含まれている可能性があることに注意が必要」とコメントしている。

今回、クラウドIaaSに期待される稼働率についても調査が行われたが、40%以上が「99.999%でなくてもよい」と考えていることが明らかになった。

日本の企業がクラウドIaaSに期待する稼働率 資料:ガートナー・ジャパン

この結果について、亦賀氏は「多くのクラウドIaaSが提示するサービス・レベル合意 (SLA) は99.95%であり、これは絶対に止まらないことを保障するものではない。日本では、業務システムは絶対に止まってはならないという暗黙の認識が根付いており、クラウド導入のハードルを上げている側面があったが、今回の調査の結果、多くのユーザーが、クラウドの実態に即した考え方を持っていることが明らかになった。企業は各業務システムに期待されるSLAには『松竹梅』のように異なるサービス・レベルがあることを理解し、その考え方に基づいて仕分け、各業務システムに合った適切なクラウドを選択することが重要」と述べている。