インターネットイニシアティブ(IIJ)とL is B(エルイズビー)は5月1日付けで資本・業務提携を行うと発表した。この提携により、クラウドサービス「IIJ GIO」で、L is B開発のメッセンジャーサービス「direct」を、より安全な環境で利用できる。

IIJは、2009年からクラウドサービス「IIJ GIO(ジオ)サービス」を開始。一般向けのクラウドから、企業内のプライベートクラウド環境まで、幅広いシステム基盤を提供してきた。IIJ GIOはERPなどのプライベートクラウドとして導入が増加傾向にあり、2014年末時点では1200社を超える企業を顧客としている。

一方でL is Bは2014年12月に企業向けメッセンジャーサービス「direct(ダイレクト)」のオープン提供を開始。LINEやFacebookのサービスに見られるような直観的な操作性はそのままに、集計などをスタンプで簡単に送信・共有できるL is B独自のアクションスタンプや、ボットによる社内システム連携機能「daab SDK」など、企業向け機能を特化させた。

今回の両社の資本・業務提携では、IIJ GIOのプライベートクラウド上で、顧客ごとにより安全な環境でdirectを提供することで両社のサービス拡販に向けた相乗効果が見込まれている。

今後両社は、IIJ GIOで稼働するプライベートクラウド版directを開発していく。2015年内を目処にβ番を、2015年度中に正式サービスの提供を開始する予定だ。IIJは、顧客の社内システムと連携できるボットの開発と、IIJ GIOにおける安全なボット稼働環境の構築・運用も行う。また、代理店としてdirectのSaaS版も販売する。

なお、インターネットイニシアティブは第三者割当増資引受により、L is Bの普通株式を3,125株(発行済株式の10.2%)保有する予定となっている。