東武鉄道は4月23日、東武本線を運行している「特急スペーシア」「特急りょうもう」などに加え、2017年春に新型特急車両「500系」8編成を導入すると発表した。

「500系」の外観イメージ

新車両の開発コンセプトは、「さまざまな運行形態で運用可能な速達性と快適性を持った特急列車」で、1編成3両固定の併結・分割を可能とした仕様となる。

これにより、途中駅で列車の併結・分割などを行って、乗客の目的地に合わせたシームレスな利用が可能となるという。

車両デザインは、奥山清行氏が代表を務める「KEN OKUYAMA DESIGN」が監修した。エクステリア(外観)は東京スカイツリーに代表される先進的でシンボリックなデザインとし、車体基本色の「シャンパンベージュ」でおおらかで豊かな時の流れを、特急の格式と沿線の緑豊かな自然をイメージした「フォレストグリーン」で表現し、東武グループのグループロゴカラーである「フューチャーブルー」を窓下にあしらい、全体デザインを引き締めている。

「500系」の外観イメージの特徴

インテリア(内装)は、東京スカイツリーのイメージである「白」を基調としながら、雄大な大地や樹木のイメージである「木目」を配置し、天井は鬼怒川や隅田川の流れをイメージした柔らかな造形となっている。また、江戸の伝統色「江戸紫」をモチーフとした色を腰掛けに用い、天井には鬼怒川や隅田川の流れをイメージした造形をあしらわれている。

「500系」の内装イメージ

車両設備としては、同社初の車体動揺防止制御装置(アクティブサスペンション)を全車両に搭載して乗り心地の向上を図るほか、高効率の永久磁石同期電動機(PMSM)やアルミ車体およびLED照明を採用して、環境負荷の低減を図る。

アクティブサスペンションの仕組み

また、車内でのWi-Fi環境やPC電源も整備されるほか、AED・医療支援器具を据え付け、車いすスペース・車いす対応トイレを設置するなど、サービス向上とバリアフリーを実現する。5月1日からは、東武線の主な21駅や東京スカイツリータウンなど沿線計25カ所で、訪日外国人観光客向け無料公衆無線LANサービスが開始される予定。

東武鉄道の特急列車の運行形態