メンター・グラフィックス・コーポレーション(メンター・グラフィックス)は4月22日、アイシン精機(アイシン)およびそのグループ会社が、AUTOSAR(AUTomotive Open System ARchitecture)ベースの設計プロセスへの対応に向けてメンター・グラフィックスのVolcano VSx(Volcano)設計ツール群を標準プラットフォームとして採用したと発表した。

AUTOSARは、自動車OEM、サプライヤ、ツールベンダが共同策定した車載ソフトウェアアーキテクチャのオープンな標準規格で、電子制御ユニット(ECU)設計の世界標準として採用が進んでいる。同規格を採用することで、自動車エンジニアとECUサプライヤの両者による標準インタフェースを介したソフトウェアのモジュール性とスケーラビリティを実現し、設計複雑性への対応能力を高め、ECU設計資産の再利用性と可搬性の向上が可能になるとされる。

採用されたVolcanoは、CAN、LIN、Ethernet、FlexRayなど複数の多重化した通信ネットワークに基づいたシステム/ネットワーク設計、仮想検証、テスト、車載システム用の組込みソフトウェア開発を可能にするツールスイート。アイシンは、Volcanoを採用することで、グループ内の車載システムのさまざまな設計領域や機能に対するソフトウェア開発基盤を統一することとなる。