キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は4月14日、2014年10月より提供を開始した医用画像クラウドサービス基盤「Medical Image Place(メディカルイメージプレイス)」の新サービスとして、医療施設内の医用画像をクラウドサービスに保管する「医用画像外部保管サービス」を4月17日より提供すると発表した。

同サービスは、医療施設内のCTやMRIなどから生じる保管が義務付けられている大量の医療用画像データを、クラウド上に保管するというもの。重要な医用画像をクラウド上に保管するための通信形態は各省庁のガイドラインに準拠するなど、高度なセキュリティ対策が施されている。

また、データセンターなど安全な場所に多重保管されるため、バックアップに必要なストレージ構築コストを抑えることが可能なほか、自然災害やシステム障害からデータを守るBCP(事業継続計画)やDR(ディザスタリカバリ)対策としても活用できるという。

さらに、PACS(医用画像システム)のシステム入れ替えの際の医用画像データの一時的な保管としても利用できるという。

なお、同サービスの価格は、データ保管容量1GBあたりの最低月額利用料金30円からのホットデータ保管向けプランと、より低価格なフローズンデータ保管向けプランの2種類を用意しており、利用用途に合わせて選択することが可能。同社では今後、医用画像クラウドサービス基盤「Medical Image Place」をプラットフォームに、3D医用画像解析技術を活用した診断支援アプリなどのオプションを利用できる「クラウド型PACSサービス」を順次市場に投入していく計画だとしており、グループ全体で2017年に医療事業の売り上げ350億円を目指すとしている。

Medical Image Place医用画像外部保管サービスの概要図