「将棋電王戦FINAL」第4局村山七段が敗れ2勝2敗に並ぶ、決着は最終局へ

第4局でponanzaに敗れた村山慈明七段

5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「将棋電王戦FINAL」の第4局・村山慈明七段 対 ponanzaの対局が4日、奈良県・薬師寺にて行われた。

第4局は、4日20時48分、「第2回将棋電王トーナメント」第2位の将棋ソフト・ponanzaが村山七段を破り、コンピュータ側が2連勝。全5局のうちプロ棋士側が2勝、コンピュータ側が2勝と並び、両陣営勝ち越しをかけて第5局が行われることになる。将棋は、村山七段が相横歩取りと呼ばれる作戦で決戦を挑んだが、ponanzaはこれを拒否して穏やかな流れに持ち込んだ。ponanzaは序盤の駒組みで一歩リードすると、徐々に優位を拡大。劣勢の村山七段は勝負に出たが、ponanzaが冷静に対応して押し切った。手数は97手で、消費時間は村山七段が4時間56分(残り4分)、ponanzaが3時間57分(残り1時間3分)。なおponanzaは、団体戦の「第2回将棋電王戦」「第3回将棋電王戦」「将棋電王戦FINAL」と3大会連続で出場している唯一の将棋ソフトで、3戦全勝となる。

終局後の会見で村山七段は「相横歩取りは、練習では激しい将棋になることが多かった。本譜は練習でほとんど指されず、研究していない形になってしまった。いい将棋が指せなくて残念です」と肩を落とし、ponanzaの開発者・山本一成氏は「力が出やすい展開になって、序盤の分かれは悪くないのではと思っていた。両者勝ち越しをかけて第5局を戦うのは初めて。つなげることができたと思う」と語っていた。

4月11日まで開催される「将棋電王戦FINAL」は、「第2回将棋電王トーナメント」上位5つのソフトと現役のプロ棋士5人による団体戦で、これまで開催された前3回はすべて総合成績でコンピュータが勝利。今回は「FINAL」と銘打ったとおり、人間対コンピュータの最後の団体戦となり、プロ棋士側は若手中心の対コンピューター適性が高いと思われる棋士で構成されている。持ち時間は人間側、コンピュータ側ともに5時間。プロ棋士側には前回大会同様、対局するソフトが事前提供された。また、対局におけるソフト側の指し手は、デンソーの子会社であるデンソーウェーブの新たなロボットアーム「電王手さん」が導入されている。

最終局となる第5局の阿久津主税八段 対 AWAKEの対局は、4月11日東京・将棋会館で行われる。

将棋電王戦FINAL 観戦記
第1局 斎藤慎太郎五段 対 Apery - 反撃の狼煙とAperyの誤算
第2局 永瀬拓矢六段 対 Selene - 努力の矛先、永瀬六段の才知
第3局 稲葉陽七段 対 やねうら王 - 入玉も届かず、対ソフト戦の心理
第3回将棋電王戦 観戦記
第1局 菅井竜也五段 対 習甦 - 菅井五段の誤算は"イメージと事実の差
第2局 佐藤紳哉六段 対 やねうら王 - 罠をかいくぐり最後に生き残ったのはどちらか
第3局 豊島将之七段 対 YSS - 人間が勝つ鍵はどこにあるか
第4局 森下卓九段 対 ツツカナ - 森下九段とツツカナが創り出したもの
第5局 屋敷伸之九段 対 Ponanza - 屋敷九段とPonanzaが一致していた読み筋
第2回将棋電王戦 観戦記
第1局 阿部光瑠四段 対 習甦 - 若き天才棋士が見せた"戦いの理想形"とコンピュータの悪手
第2局 佐藤慎一四段 対 Ponanza - 進化の壁を越えたコンピュータが歴史に新たな1ページを刻む
第3局 船江恒平五段 対 ツツカナ - 逆転に次ぐ逆転と「△6六銀」の謎
第4局 塚田泰明九段 対 Puella α - 泥にまみれた塚田九段が譲れなかったもの
第5局 三浦弘行八段 対 GPS将棋 - コンピュータは"生きた定跡"を創り出したか?

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